体外設置型と植込型の相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 20:51 UTC 版)
「補助人工心臓」の記事における「体外設置型と植込型の相違点」の解説
体外設置型VADと植込型VADはそれぞれにメリット・デメリットがあり、状況・病態に応じていずれの適応かを考慮する必要がある。植込型と比較した体外設置型の欠点と利点を以下に挙げる。 体外設置型の欠点 体外設置型では血液ポンプが体外に設置されることから、何らかの原因による血液ポンプの牽引によって送脱血管の抜去事故や屈曲の危険があり、慎重な管理が要求される。このため、VAD装着患者の行動が制限されるという欠点があり、特に日本では入院加療が原則となっている。また体内と血液ポンプを太い送脱血管で繋いでいるため、植込型より感染症のリスクは大きい。 体外設置型の利点 逆に体外設置型の利点として、植込みのための部品が不要であり、耐久性の保障もより短期でよいため、低コストで機器の作製が可能な点がある。またもう一つの利点として、植込型VADと異なりポンプポケットを作成する必要がないため、小柄な体格の患者にも使用可能である。また血液ポンプに故障や血栓形成が生じた場合に体外部品の交換だけで対処が可能であることも、トラブル発生時の利点として挙げられる。
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