伊6潜水艦長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 18:00 UTC 版)
中村は「伊6」潜水艦長に転じる。「伊6」は巡潜2型で同型艦は存在せず、前任の稲葉通宗時代には真珠湾攻撃に加わり、「サラトガ」に魚雷を命中させていた戦歴を持っていた。所属は第二潜水戦隊(市岡寿司令官)で、「伊4」、「伊5」とともに第八潜水隊(竹崎馨司令)を構成した。第二潜水戦隊は整備終了後に豪州方面での作戦が予定されていたが、 第五艦隊を基幹とする北方部隊に編入となる。ミッドウェー海戦の敗北を受けて、連合艦隊司令部はアメリカ海軍が北方で作戦する場合に備えて兵力増強を図ったためである。「伊6」は6月20日に横須賀を出港し、西経178度、北緯50度から48度付近に設定されたK散開線での哨戒、アトカ島の偵察を行い、またキスカ島の防衛任務に就いた。しかし、米の反撃は行われず、第二潜水戦隊は老朽艦で構成される第二六潜水隊、第三三潜水隊(加藤良之助司令)に後を譲り帰還した。中村の「伊6」は単艦残留して引き続きキスカ島の防衛にあたり、原隊復帰は二週間遅れの8月15日である。「伊6」は横須賀で整備を受けるが、この間に第二潜水戦隊および第八潜水隊は解隊となっている。
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