伊馬春部時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 04:26 UTC 版)
社会全体が荒廃していた戦後は、作品の参考になるような明るい話が見つけられず、思うように作品が書けなかったが、横山隆一の漫画を原案とした『ベストの王様』(1950年3月1日放送)によって、本領を発揮するようになった。 ムーランルージュで活動していた頃からのユーモラスな作風を生かした『向う三軒両隣り』を始めとするホームドラマを手掛けるとともに、伊馬鵜平として活動していた頃とは異なり、空想的な発想による作品を数多く発表している。屏風に描かれた老人や屏風に貼られた写真の女性が登場する『屏風の女』や、自転車を盗んで逃走した泥棒が巻き込まれる騒動をナンセンスに描いた『ある自転車泥棒の話』などがその代表作である。 また、斎藤茂吉を取り上げた『虹の断片』や、太宰治を取り上げた『櫻桃の記』などのように、作家の評伝風な戯曲も発表するようになった。
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