仮想化要件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/04/30 13:14 UTC 版)
「PopekとGoldbergの仮想化要件」の記事における「仮想化要件」の解説
仮想化要件を導き出すため、Popek と Goldberg は命令セットの各命令について、以下の3種類の分類を導入した。 特権命令 その命令を実行しようとした時、プロセッサがユーザーモードにあれば、トラップされる命令 制御センシティブ命令 システム資源の構成を変えようとする命令 動作センシティブ命令 システムの資源の構成(再配置レジスタやプロセッサモード)に、動作や結果が依存する命令 Popek と Goldberg の分析結果は下記のものである。 定理1. 一般的な第三世代コンピュータについて、その全てのセンシティブ命令が特権命令であれば VMM を構築することができる 直感的には、この定理は、VMM を構築するためには、VMM の正常な動作に影響しうる全ての命令(センシティブ命令)は、常にトラップして VMM に制御を渡すことが十分条件である、というものである。このことは、資源管理の特性を保証する。また、非特権命令を直接(すなわち効率的に)実行することができ、等価性の特性も保つことができる。 関連する問題として、再帰的な仮想化、すなわち VMM が同じ VMM 上で動作するような場合の ISA 要件を導出するという問題がある。 定理2. 一般的な第三世代コンピュータについて、下記の条件が満たされれば再帰的な仮想化が可能である 仮想化可能であり かつ、タイミング依存がない VMM が構築できること
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