仮名遣いの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 11:14 UTC 版)
平安初中期まで(10世紀頃まで)の仮名の書き分けは、音韻の区別に合致していた。このような音韻に対応した仮名の使い分けは「仮名遣い」とは呼ばない。例えば上代特殊仮名遣は語によって仮名の使い方が大体決まっているが、それは単に音韻の違いを反映しているのであって「仮名遣い」ではない。その後ハ行転呼などの音韻の変化が起こり、同じ「顔」という語に対して「かほ」も「かを」も併用されたが、これも表記が統一されていないので「仮名遣い」ではない。ア行のオとワ行のヲが平安末期-鎌倉初期頃の文献(『将門記』『大般若経音義』『色葉字類抄』、後述の『下官集』など)で使い分けられていたが、これはアクセントの高低によるものであって、これは音韻の違いであるから、「歴史的仮名遣い」の原理とは異なる。
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