代謝性アシドーシスとカリウムの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 09:38 UTC 版)
「血液ガス分析」の記事における「代謝性アシドーシスとカリウムの関係」の解説
アシドーシスは高カリウム血症を伴い、アルカローシスは低カリウム血症を伴う、とは臨床医学の格言の一つである。確かに代謝性アシドーシスを生じるような病態では組織、細胞傷害や腎機能の低下が生じていることが多く、高カリウム血症になりやすい。それに加えて、代謝性アシドーシスではカチオンバランスの維持のため細胞内から細胞外にカリウムが移動するといわれている。この機序では pH が 0.1 低下するごとに血清カリウム濃度が 0.6 mEq/L 上昇するといわれている。しかしこの細胞内からの移動に関してはメカニズムによって異なることが知られている。高クロール性代謝性アシドーシスではクロールイオンが細胞内に入りにくいため水素イオンが細胞内に入る代わりにカリウムが細胞外で排出されるが、AG 増加性代謝性アシドーシスでは水素イオンが細胞内に入る際、アニオンである有機酸も一緒に細胞内に入るため、カチオンバランスが崩れることがなく、カリウムの排出は起こらないといわれている。但し頻度としては圧倒的に高クロール性代謝性アシドーシスの方が多いため、格言は一概に誤りとは言えない。アシドーシスなのに低カリウム血症をきたす疾患としては下痢と尿細管性アシドーシスが知られている。
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代謝性アシドーシスとカリウムの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 09:49 UTC 版)
「アシドーシスとアルカローシス」の記事における「代謝性アシドーシスとカリウムの関係」の解説
アシドーシスは高カリウム血症を伴い、アルカローシスは低カリウム血症を伴う。代謝性アシドーシスを生じるような病態では組織、細胞傷害や腎機能の低下が生じていることが多く、高カリウム血症になりやすい。それに加えて、代謝性アシドーシスではカチオンバランスの維持のため細胞内から細胞外にカリウムが移動するといわれている。この機序ではpHが0.1低下するごとに血清カリウム濃度が0.6mEq/L上昇するといわれている。しかしこの細胞内からの移動に関してはメカニズムによって異なることが知られている。高クロール性代謝性アシドーシスではクロールイオンが細胞内に入りにくいため水素イオンが細胞内に入る代わりにカリウムが細胞外で排出されるが、AG増加性代謝性アシドーシスでは水素イオンが細胞内に入る際、アニオンである有機酸も一緒に細胞内に入るため、カチオンバランスが崩れることがなく、カリウムの排出は起こらないといわれている。ただし頻度としては圧倒的に高クロール性代謝性アシドーシスの方が多いため、格言は一概に誤りとは言えない。アシドーシスなのに低カリウム血症をきたす疾患としては下痢と尿細管性アシドーシスが知られている。
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