代謝性アシドーシスの治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 09:38 UTC 版)
「血液ガス分析」の記事における「代謝性アシドーシスの治療」の解説
代謝性アシドーシスの治療にはアルカリ剤の投与が行われる。HCO3- の不足を補うため炭酸水素ナトリウムの投与が行われることが多い。 "不足 HCO3-" (mEq/L) = "体重"(kg) × 0.2 × (24 - "測定 HCO3-") "不足 HCO3-" (mEq/L) = "体重"(kg) × 0.2 × B.E. から計算され、まず半分量を投与し pH をみながら追加していく。メイロンで行う場合は単位換算が必要である。7% メイロン 20 mL では 17 mEq/L であり、8.4% メイロン 20 mL では 20 mEq/L で計算する。一過性に PaCO2 が上昇するため、十分な換気が確保された状態で行う。心肺蘇生時に必ず代謝性アシドーシスの補正は行うので、1 回の心肺停止でおよそ 10 mEq/L の炭酸水素ナトリウムが不足するため、50 kg の人ならば 7% メイロン 120mL が必要であるということは経験的わかっている。但し実際には 20 mL ずつ 10 分毎に投与といった方法で行う場合が多い。 呼吸不全時の呼吸性アシドーシスが見られたときかつてはアシドーシスの補正のために重炭酸ナトリウム溶液を点滴するなどの処置がとられていたこともあったが、治療成績に変化はなく単なる補正の意義は小さいことが判明してきた。
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