代謝制御機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/12 05:08 UTC 版)
「アセトン-ブタノール-エタノール発酵」の記事における「代謝制御機構」の解説
ソルベント生成期に水素生成が減少することから菌体内のヒドロゲナーゼ活性が制御されることが予想されており、実際、ソルベント生成期に活性が低下すること示す結果が得られたと報告された。しかし、Clostridium acetobutylicum P262およびClostridium saccharoperbutylacetonicum N1-4において、放出型ヒドロゲナーゼ遺伝子のhydAが酸生成期とソルベント生成期の両方において転写されることが確認されている。一方で、N1-4株において放出型ヒドロゲナーゼのhydAのほかに取込型のHupCBAがスクリーニングされ、これが酸生成期に発現せずにソルベント生成期になって転写が誘導されることが明らかとなった。これらのことから、酸生成期にはhydAの発現のみにより水素生成が調節されるが、ソルベント生成期になるとHupCBAの発現が誘導されることにより見かけのヒドロゲナーゼ活性が低下し、水素生成量が減少すると考えられている。
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