他国との領海の境界画定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/28 16:10 UTC 版)
領海条約第12条や国連海洋法条約第15条によると、複数の国々が同一の海域を隔てて向かい合っているか、または同一の海域に面して隣り合っているために互いが主張する領海の範囲が重なる場合には、基本的に領海の境界線は基線上の最も近い点から等距離にある中間線、いわゆる等距離中間線によって決められる。ただしこれらの国々の間で歴史的に他の境界線が認められてきたなど、その他等距離中間線とは別の方式による領海境界画定の必要がある場合にはこの限りではない。例えばアルゼンチンとチリの間でビーグル海峡における両国領海の境界画定が問題となった1977年のビーグル海峡事件仲裁判決(英語版)では、海岸の形状や航行などの利便性などといったことが判断材料とされた。もっとも領海の幅が最大で12海里しかないこともあり、例えば基線から最大で200海里まで認められる排他的経済水域などのように他国との間で領海の主張範囲が重なることは少なく、前記ビーグル海峡事件のように領海の境界画定が争われることは稀である。
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