他の無機化合物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 22:44 UTC 版)
炭化サマリウムはグラファイトと金属サマリウムを混合し、不活性雰囲気下で溶融させることによって得られる。空気中で不安定な物質であるため、研究もまた不活性雰囲気下で行われる。リン化サマリウムSmPはシリコンと同程度のバンドギャップ1.10 eVを示す半導体であり、N型半導体として高い電気伝導度を示す。それはリンと金属サマリウムの混合粉末を石英アンプル中に真空封管し、1100 °Cで焼きなますことによって合成される。リンは高温では非常に揮発性であり爆発の危険があるため、加熱時の昇温ペースは1分間に1 °C以下に保たなければならない。ヒ化サマリウムSmAsも類似の方法で合成されるが、合成温度は1800 °C以上である。 サマリウムの他の二元化合物としては、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、テルルといった第14族元素、第15族元素、第16族元素との化合物が知られており、また多くのグループの元素との間で合金を作る。それらは全て金属サマリウムおよび対応する元素の粉末を混合し、焼きなますことによって得ることができる。そうやって得られた化合物の多くは不定比化合物であり、SmaXb(b / aは0.5から3の間を変化する)という名目上の組成比を持つ。
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