他のエネルギー媒体への変換と火力発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 05:42 UTC 版)
「マグネシウム循環社会」の記事における「他のエネルギー媒体への変換と火力発電所」の解説
水素をエネルギー媒体とする構想があるが、水素は常温では高圧タンクや水素吸蔵合金に貯蔵しなければならないのでどうしてもかさばる。同じエネルギー量を貯蔵するためにマグネシウムを使用すれば水素の数分の1の体積で済むしタンクも不要なので軽量化が可能。 実は、マグネシウムは有力な水素の貯蔵媒体ということができる。マグネシウムは重量比で8.3%の水素を発生させることができる。実際、矢部らは2006年に2.4Litterの容器内で、0.6mm厚のマグネシウム切片20mmx40mm、重量100gに火をつけ、水をかけることで0.83g/minの水素を発生させた。これを水素燃料電池に用いると1.6kWの電気出力となる。 この切片をもっと小さく2mmx2mmにすると反応は激しくなる。水素は1200度以上の高温となり、周りの酸素と反応して蒸気となり、石炭とほぼ同じ25MJ/kgの燃焼熱で、火力発電所が実現する。この模擬実験も2006年に報告されている。 これ以外にもスターリングエンジンのような外燃機関の加熱源としても使えるので、ガソリンエンジンのように、自動車の駆動にも使うことも提案されている。
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