仕組みと使用方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/22 04:02 UTC 版)
現代のクレーンとは異なり、古代ギリシャやローマと同様、中世のクレーンは垂直方向の吊り上げ能力はあったが、水平方向の荷の移動には使われなかった。そのため、吊り上げ作業は、現在とは様子が違った。例えば、建設現場では、クレーンは石材を地面から設置位置まで直接吊り上げた。また、反対側にもう一台設置されて、二箇所同時に壁を構築することもあった。ただし、クレーン作業の指示を出す親方は、吊り荷に付けた細いロープで、吊り荷を動かすことがあった。回転できるクレーンは、特に港湾作業に向いており、1340年には登場した。切石がスリングで直接吊り上げられたのに対して、他の吊り荷はパレットやかご、木箱、樽などに入れて吊り上げられた。 中世のクレーンには、ラッチやブレーキなどの落下防止装置は、ほとんど備えられていなかった。中世のトレッドウイールは摩擦抵抗が大きく、暴走は稀であったためと考えられる。
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