人間か動物か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 22:19 UTC 版)
腐敗のパターンを体系的に研究するには、死体の特性をある程度標準化する必要がある。そして死体の特性には年齢、性別、体長、体重、身体の完全性があり、加えて出生地、生育環境、食生活、病歴、治療、中毒、死因や死の様相は、人間よりも動物の方がはるかに標準化しやすい。加えて、動物の死体は人間の死体よりも入手しやすい。そのため、人間よりも動物の死体の方が腐敗を研究するのにふさわしいという議論がなされてきた。 イギリスの法人類学者スー・ブラック(Sue Black)教授は、ボディファームで通常用いられる死体は高齢者のものに偏っており、平均的な殺人事件の犠牲者を代表するには相応しくないと述べている。また、動物と人間の腐敗の速度が違うのは事実であるが、人間の死体の保存には多大なコストがかかり、動物の代わりに人間を用いたところで、それに見合う結果が得られる確信はないとも述べている。以上の観点からブラックは動物の死体でも十分に間に合うとして、人間のボディファームについて批判的に論じている。
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