人工物体の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 00:18 UTC 版)
「2000 SG344」の記事における「人工物体の可能性」の解説
2000 SG344の軌道があまりにも地球と似通っているため、天然の天体ではなく、1970年前後にアポロ計画で打ち上げられたサターンVロケットの第3段であるS-IVBである可能性が高いと考えられてきた。実際、1971年2月19日に地球から1016万km、同年7月2日に地球から162万kmのところを通過していたと計算されている。 仮にS-IVBである場合、その候補はアポロ8号から15号の中にあり、特に軌道の性質からアポロ12号、14号、15号のいずれかのミッションで用いられた物であると考えられていた。しかし、14号と15号のS-IVBは、いずれも月面に衝突したと考えられているため、生き残っている可能性があるのは12号のS-IVBだった。しかし、2002年9月3日に地球周回軌道で発見され、J002E3と仮称されていた天体が後に12号のS-IVBであることが判明した。また、打ち上げから30年以上経過しているため、宇宙塵に晒されて二酸化チタンの白色塗料が腐食され、反射率が低下していることを考慮すると、2000 SG344の絶対等級はS-IVBにしては大きいと考えられている。そのため、現在では天然の小惑星である可能性が高まっており、後述するとおり有人による小惑星探査ミッションの候補天体にもなっている。
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