交響曲第58番 (ハイドン)とは? わかりやすく解説

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交響曲第58番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/11 05:32 UTC 版)

交響曲第58番 ヘ長調 Hob. I:58 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲

成立

自筆原稿は残っていないが、「メヌエット・アラ・ツォッパ」(Menuet alla zoppa)と題された第3楽章が『バリトン三重奏曲第52番 ニ長調』(Hob. XI:52)の第3楽章とほぼ同一のものであり、バリトン三重奏曲に付けられた番号は概ね作曲順を反映しており、次の『バリトン三重奏曲第53番 ト長調』(Hob. XI:53)が1767年の作曲であることから、『バリトン三重奏曲第52番』およびこの交響曲もだいたい同じ時期に作曲されたと考えられる[1]

編成

オーボエ2、ホルン2、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、低音(チェロファゴットコントラバス)。

曲の構成

  • 第3楽章 メヌエット・アラ・ツォッパ:ウン・ポコアレグレット – トリオ
    ヘ長調 - ヘ短調、4分の3拍子。
    「アラ・ツォッパ」(alla zoppa)とは「よろめくように」という意味であり、音楽用語で不均整なリズムの一種(シンコペーション)を言う[2]。付点つきリズムを主体として第2拍が長く引き伸ばされるが、ところどころ1拍目や3拍目が伸ばされる箇所がある。対照的にトリオはヘ短調で(ホルンの長いヘ音の伸ばし以外)弦楽器のみによる暗く沈んだ調子に変わる。
  • 第4楽章 フィナーレ:プレスト
    ヘ長調、8分の3拍子、ソナタ形式。
    舞曲調の音楽で、2拍目が強調される不思議なリズムを持つ。再現部に入ったところでは1拍目が強調される。

脚注

  1. ^ 音楽之友社ミニスコアのランドンによる解説
  2. ^ “alla zoppa”. The Oxford Companion to Music. Oxford University Press. (2011). ISBN 9780199579037. http://www.oxfordreference.com/view/10.1093/acref/9780199579037.001.0001/acref-9780199579037-e-185 

参考文献

  • 『ハイドン 交響曲集VI(58-65番) OGT 1594』音楽之友社、1982年。 (ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1967年のもの)

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