交響曲第52番_(ハイドン)とは? わかりやすく解説

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交響曲第52番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 02:20 UTC 版)

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交響曲第52番 ハ短調 Hob. I:52 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲

概要

作曲年については諸説あり、ランドン1771年から1773年頃の作品の作品としており[1]ジェームズ・ウェブスター英語版は1771年頃の作品である[2]としている。

ハイドンは生涯に短調の交響曲を10曲書いたが、そのうち半数の5曲が1768年から1772年までの5年間に集中している。本作もその中の1曲で、いわゆるハイドンの「シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)期」の短調交響曲の中でも特に燃えるような感情を爆発させている[1]

編成

オーボエ2、ファゴット, ホルン2、弦五部

ファゴットの独立したパートのある楽譜と、そうでないものがある。おそらく独立したファゴット・パートは後から加えたものだろうという[2]

また、本作は特にホルンの使い方が風変わりで、両端の楽章(第1・第4楽章)では高音のC管のホルンとE♭管のホルンを1本ずつ使用する[3]のに対し、中間楽章では低音のC管のホルンを2本使用する。とくに高音のC管のホルンの鋭い音はこの曲の激しさの表現に貢献している[4]

曲の構成

全4楽章、演奏時間は約23分。

  • 第2楽章 アンダンテ
    ハ長調、8分の3拍子、ソナタ形式。
    弱音器をつけたヴァイオリンによって主題が演奏され、急な や半音階的進行が随所に見られる。ホルンは再現部ではじめて登場する。
  • 第3楽章 メヌエットアレグレット - トリオ
    ハ短調 - ハ長調、4分の3拍子。
    短調のメヌエット本体に対し、トリオでは同じ主題がハ長調で演奏される。
  • 第4楽章 フィナーレ:プレスト
    ハ短調、2分の2拍子、ソナタ形式
    第1・第2ヴァイオリンだけで静かにはじまり、長調に転じた後に管楽器が加わって に達する。

脚注

  1. ^ a b 音楽之友社ミニスコアのランドンによる解説
  2. ^ a b デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第7巻のウェブスターによる解説、1996年
  3. ^ 当時はナチュラルホルンしかなかったため、短調の交響曲では異なる管長のホルンを使うことで対応した
  4. ^ デッカ・レコードのドラティによるハイドン交響曲全集、ランドンによる解説

参考文献

  • 『ハイドン 交響曲集V(50-57番) OGT 1593』音楽之友社、1982年。(ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1963年のもの)

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