にしゅ‐じんしん【二種▽深信】
にしゅじんしん 【二種深信】
二種深信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 16:02 UTC 版)
二種深信は中国浄土教を広めた善道の説いた教えである。自力/他力の思想と密接不可分であり、浄土宗、浄土真宗では非常に重視される。善導は次のように説いている。二部に分けて紹介する。第一は「機の深心」と言われる部分である。 「深心」といふはすなはちこれ深く信ずる心なり。また二種あり。一つには決定(けつじょう)して深く、自身は現にこれ罪悪生死の凡夫、曠劫(こうごう)よりこのかたつねに没しつねに流転し、出離の縁あることなしと信ず。--善導『観経疏』より「散善義」 第二は「法の深心」である。救いがたい自分を必ず阿弥陀如来が救ってくれるという確信である。 二つには決定して深く、かの阿弥陀仏の四十八願は衆生を摂受(しょうじゅ)したまふこと、疑いなく慮(おもんばか)りなくかの願力に乗じてさだめて往生を得と信ず。--善導『観経疏』より「散善義」 古来、異安心(宗祖親鸞と異なる信仰)といわれるものの多くは、二種深信の理解の仕方から生じている。
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