乗務通信士の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 01:34 UTC 版)
20世紀初頭に出現した飛行機や飛行船 にも、一次大戦のころから通信士が乗務するようになった。戦間期の技術では航空機における無線電話通信には不備な点が多く、専従者によるモールス通信が多かった。ちなみに乗客の公衆電報も取り扱った例がある。乗務通信士はコックピットの一員として運航に従事しており、無線通信や電波航法 の全てを担当していた。 航空においては地上の諸施設間を結ぶ電気通信も重要であり、多数の通信従事者が働いていた。また飛行場などの対空通信士は、今の管制官や運航管理者のような仕事もしていた。二次大戦の近づくころには電波標識を結ぶ航空路も設けられ、欧米では無線電話を用いた航空管制も出現する。 日本においては1927年から、一定以上の航空機に対し無線の装備が強制されるようになる。だが通信士はその地位が不明確で、正規の乗員とは見なされない場合もあった。航空従事者としての通信士資格は戦時中の1943年に法定されたが、完全施行なされぬままに戦後の航空禁止を迎えた。
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