主要経路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 19:23 UTC 版)
「ジヒドロテストステロン」の記事における「主要経路」の解説
DHTは、5α-還元酵素によって、テストステロンから不可逆的に合成される。これは、生殖器(陰茎、陰嚢、陰核、大陰唇)、前立腺、皮膚、毛包、肝臓、脳など様々な組織で起こる。テストステロンの約5~7%がDHTに5α還元され、1日あたり約200~300μgのDHTが体内で合成される。殆どのDHTは、皮膚や肝臓などの末梢組織で生成されるが、血中を循環しているDHTの殆どは、特に肝臓で生成されている。精巣および前立腺は、循環血中のDHT濃度にほとんど影響を与えない。 5α-還元酵素には、SRD5A1(英語版)(タイプI)とSRD5A2(英語版)(タイプII)という2つの主要なアイソフォームがあり、後者が最も生物学的に重要なアイソザイムである。また、第3の5α-還元酵素であるSRD5A3(英語版)も存在する。SRD5A2は、生殖器、前立腺、副睾丸、精嚢、生殖器皮膚、顔面および胸毛の毛包、肝臓で最も高発現しており、特定の脳領域、非生殖器皮膚/毛包、精巣、腎臓では低発現である。SRD5A1は、非生殖器皮膚・毛包、肝臓、特定の脳領域で最も高発現しており、前立腺、副睾丸、精嚢、生殖器皮膚、精巣、副腎、腎臓では低発現である。皮膚では、5α-還元酵素が皮脂腺、汗腺、表皮細胞、毛包に発現している。頭皮の毛包では、どちらのアイソザイムも発現しているが、SRD5A2が優勢である。SRD5A2サブタイプは、前立腺で発現するほぼ唯一のアイソフォームである。
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