主人公の精神遍歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:09 UTC 版)
「ギルガメシュ叙事詩」の記事における「主人公の精神遍歴」の解説
フンババ征伐時の勇敢な英雄的信条、神格化の拒絶、死への恐怖、不死の追及と、ギルガメシュの精神は物語の進行とともに変化するが、最終的に何を感じ、思い、学び、その最期を迎えたのか、叙事詩は答えない。読者に残す教訓は、上述のように「人は死すべき存在である」という生死観の在り方なのかもしれないが、ギルガメシュの不死希求が結果的に失敗に終わったからといって、その旅が無意味なものであったとは言えず、逆に新しい人生観を得たことによる日常への回帰でもなかった。「あらゆる苦難の道を歩んだ」主人公自身の軌跡こそ『ギルガメシュ叙事詩』が伝える事実であり、ギルガメシュという1人の英雄を築き上げた、というもの。
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