世代をまたがって考える場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/04 05:47 UTC 版)
「生活史 (生物)」の記事における「世代をまたがって考える場合」の解説
一般に生活史と言えば、ある生物の生まれてから死ぬまでのあり方をさすが、複数世代をまたいで考えなければならない場合もある。 たとえば社会性昆虫であるスズメバチの場合、女王バチは秋に生まれて冬を越し、春から営巣して働きバチを育て、やがて大きな集団となる。秋にはそれらはすべて死滅し、雄バチと翌年の女王バチだけが残る。このように集団での寿命を認められるような生物の場合には、その集団を単位として生活史を見る必要がある。同様のことは、群体を形成する生物にも当てはまる。 あるいはアブラムシは、春から夏にかけて、雌が単為生殖で雌を生むことで、何世代も繰り返して数を増やし、秋になると雄が出現し、交尾をして卵を生むというように、個々の世代は短く、年間に何世代もを繰り返しながら、季節によって異なった活動を行う。このような場合、1年間のこの生物の生活を世代をまたいでまとめて考えた方が分かりやすい。同様のことは、相変異や世代交代を行う生物の場合にもあり得る。 より広く考えれば、年間に複数世代を重ねる生物は、越冬をどのように行うかなどの問題を考えた場合、複数世代での生活史を考えなければならない。
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