三式爆発尖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 06:08 UTC 版)
九一式改7頭部は1943年に採用された双発機雷撃用の頭部であって、艦底破壊用の起爆装置である三式爆発尖「T金物」が、通常の爆発尖とともに装備された。三式爆発尖には、水中で曳航する凧を用いた。魚雷は水深 10 m という、艦船の喫水に対して深めに設定された水中を駛走し、頭部から伸ばした約 10 m の曳航索で、大きさ 1 m 余りの小型水中曳航機を、金属製凧として引っ張り、魚雷から 2.2 m 上方に揚げて進んだ。曳航機が標的艦船の下側面に激突して潰れたとき、曳航索の張力がなくなって艦底直下に先行している魚雷頭部の信管を作動させ、装甲されていない艦底を破壊する。魚雷深度計の水深調整は、通常雷撃目標の水深 3 m(巡洋艦)〜 5 m(戦艦)より2倍以上深く、標的艦船の艦底を通り過ぎる水深 10 m に事前調整された。航空魚雷開発関係者たちは技術的に成功と考え、戦後にアメリカ海軍を驚かせたと伝える。
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