三塩化ホウ素とは? わかりやすく解説

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三塩化ホウ素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 16:49 UTC 版)

三塩化ホウ素
識別情報
CAS登録番号 10294-34-5 
PubChem 25135
ChemSpider 23480 
UNII K748471RAG 
EC番号 233-658-4
RTECS番号 ED1925000
特性
化学式 BCl3
モル質量 117.17
外観 無色液体,空気中で発煙
密度 1.43 (0 °C)
融点

−107.3 °C

沸点

12.5 °C

への溶解度 加水分解
構造
分子の形 平面三角形 (D3h)
双極子モーメント 0
危険性
Rフレーズ R14-R26/28-R34
Sフレーズ (S1/2)-S9-S26-S28-S36/37/39-S45
引火点 なし(不燃性)
関連する物質
その他の陰イオン 三フッ化ホウ素
三臭化ホウ素
三ヨウ化ホウ素
その他の陽イオン 三塩化アルミニウム
三塩化ガリウム
関連物質 三酸化二ホウ素
四塩化炭素
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

三塩化ホウ素(さんえんかホウそ、英: boron trichloride)は化学式はBCl3で表される無機化合物である。常温において強い臭気のある無色の気体であり、単体のホウ素やホウ素化合物の製造に使用される。また、有機合成におけるエーテル結合の開裂反応、ケイ酸塩の分解および鋼の共溶媒としても使用される。

調製

ホウ素をハロゲンと反応させると、対応する三ハロゲン化ホウ素が生成する。しかし工業的には、三塩化ホウ素は炭素の存在下、酸化ホウ素を500 ℃にて塩素化することによって製造される。

B2O3 + 3 C + 3 Cl2 → 2 BCl3 + 3 CO

実験室的製法としては、三フッ化ホウ素塩化アルミニウムのハロゲン交換反応を利用する[1]

構造

BCl3は、他の三ハロゲン化ホウ素と同様に三角平面分子であり、175pmの結合長を持つ。B-Cl間の距離が短いことを説明するために、ある程度のπ結合が提案されているが、その程度については議論がある。[1]

BCl3は、AlCl3やGaCl3が4配位または6配位の金属中心を持つ二量体やポリマーを形成する傾向と対照的に二量化しない。 三ハロゲン化ホウ素の混合物のNMR研究では混合ハロゲン化物の存在が示されている。

参考文献

  1. ^ a b Greenwood, Norman N.; Earnshaw, Alan (1997). Chemistry of the Elements (2nd ed.). Butterworth-Heinemann. ISBN 978-0-08-037941-8.



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