一般的・伝統的な分類の概念から乖離していること
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:34 UTC 版)
「分岐学」の記事における「一般的・伝統的な分類の概念から乖離していること」の解説
分岐分類学の提示する分類は、分類学の内部もしくは生物学の内部では妥当性が承認されるとしても、生物学専門家ではない一般人から見た場合には理解が困難なことがある。 爬虫類は側系統であることが明らかなので、分岐分類学の立場では分類群にはならない。同様に魚類(魚上綱)も、四肢動物の存在により側系統なので、分岐分類学の立場では分類群にはならない。しかし、日常用語では「爬虫類」や「魚類」の意味・用法は安定しており、両者を廃止することは無理である。すなわち、「科学用語と日常用語の乖離」の問題である。 この点は、前述の「煩雑になりすぎる」こととも絡んで、図鑑や分類表を作る場合に問題になる。もし、正確に分岐分類的な図鑑があったとすれば、「分岐過程を熟知しているものしか検索できない」ような本末転倒なことになる。このため、現在でも図鑑や分類表のほとんどは、完全に分岐分類的にはなっていない。
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