一現

隠語大辞典

一現

読み方：いちげん

1. 遊里にて初めて来たお客のことをいふ。〔花柳語〕
2. 初めて来た客のことを「一元の客」といふ。ふりの客のことである。初めて登楼した客を「初会」と云ひ、第二回目を「裏」と云ふ。即ち裏を返すと云ふ第二次の意味で、第三回目からを「馴染」といふのである。芸娼妓の情夫や、所謂「ヒモ」と称する蔭の者や素見客のことを遊里では「油虫」と云つて嫌つてゐる。種のいい客のことは之を「ジンダイ」（大尽）と云ふ。
3. 遊廓に初めて来た客。即（すなわち）初会の客のこと。〔花柳界〕
4. 振り、通り一遍、などの意〔京阪地方〕。『一現茶屋（げんちやや）』などの例。
5. 遊里にて初めて来たお客のことをいふ。
6. 〔隠〕遊里で初めて来たお客のこと。転じてすべて商店に於て得意客でない、通りがかりの客を一現の客といふ。
7. 遊廓に初めて来た、初会客のことをいふ。
8. 初めの客を云ふ。
9. 初客。通りがかりの客を云ふ。〔遊廓〕
10. 花柳界用語。その遊郭に初めて来た客。初会の客のこと。
11. 初対面。本庄　不良仲間。
12. 遊廓で初めて来たお客のこと。なおそれから転じて商店では得意客でなく通りがかりの客を一現の客といつている。
13. 初対面、ふりの客。用例「このびりやはいちげんをとらねえぞ」（この女郎屋は、初めての客はうけつけないぞ）。〔香具師・不良〕
14. ふりの、はじめて来た遊客のこと。〔花柳界〕
15. 初対面。「一現」。一ははじめ、げんはあらわれる。〔香〕
16. 〔花〕ふりのはじめて来た遊客をいう。用例「このびりやはいちげんをとらねえぞ」というは（この女郎屋は初めての客はうけつけないぞ）ということ。

分類 不良仲間、花柳界、花柳界／京阪地方、花柳界／風俗、花柳語、遊廓、香、香具師／不良

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。

Weblio日本語例文用例辞書

「一現」の例文・使い方・用例・文例

• 同一現象が観察された。
• 稲妻は電気による一現象である。
• ニュージーランドの沿岸の島の大きなトカゲに似た双弓亜綱爬虫類のムカシトカゲ目の唯一現存の一員
• イチョウ科の中で唯一現存している属