ワインの希釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/05/29 07:45 UTC 版)
古代ギリシアでは、希釈しない (ákratos) ワインを飲むのは大変な「無作法」と見なされ、そうして飲む人物は節度と徳に欠けた大酒飲みと見なされた。古代の著作家は長い会話に適しているワインと水の混合比率は1:3であると規定している。楽しみたい時の比率は1:2で、1:1はどんちゃん騒ぎにしか向かず、仮に供されても深酒になるため、ほとんどこの比率で出されることはなかった。 現代のワインは水で薄めると水っぽくなっておいしくない。そのため古代のワインは干しブドウなどにして糖度を増した原料を使って醸造し、現代のワインよりもアルコール度が高かったのではないかという推測もなされている。そのようなワインであれば経年劣化せず、輸送時の予測のつかない変化にも耐えただろう。しかし、古代の著作家はワイン醸造法についてあまり文献を残しておらず、この説はもっともらしいにも関わらず証拠が無いために立証されていない。
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