ロンドンオリンピック (2012年) における陸上競技・男子ハンマー投

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2012年ロンドンオリンピックの陸上競技・男子ハンマー投

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/02/12 22:55 UTC 版)

2012年ロンドンオリンピック 男子ハンマー投
会場	オリンピック・スタジアム
開催日	8月3日 – 8月5日
参加選手数	31か国 41人
優勝記録	80m59
メダリスト
クリスティアン・パルシュ   ハンガリー   プリモジュ・コズムス   スロベニア   室伏広治   日本
« 2008 北京	2016 リオデジャネイロ »

公式ハイライト映像

2012年ロンドンオリンピックの陸上競技・男子ハンマー投（2012ねんロンドンオリンピックのりくじょうきょうぎ だんしハンマーなげ）は、8月3日から5日にかけてイギリス・ロンドンのオリンピック・スタジアムで開催された^[1]。予選では各選手が3回の試技をすることができた。また設定された距離を突破した選手は全員予選を通過することができた。もし、設定距離に達した選手が12人未満の場合、予選での記録の上位12人が決勝に進出できた^[2]。

2012年の世界最高記録保持者であるイワン・チホンは、2004年の検体の再検査の結果、ドーピングが発覚したため、欠場した^[3]。

予選では、プリモジュ・コズムスが1回の投擲（とうてき）で自動的に決勝への進出を決め、クリスティアン・パルシュは2度目の投擲で79m37をマークし、決勝行きを決めた。室伏広治も同じく2投目で決勝進出を決めた。予選通過記録は74m69であった。

パルシュは決勝の1投目で、決勝に進出した12人のうちで2012年の最高記録を打ち立てた。パルシュより先に試技をしたコズムスは、銀メダルを獲得するに十分な投擲を行った。ウクライナのアレクセイ・ソキルスキー（Olexiy Sokyrskiyy）は2投目で3位に付けたが、室伏が3投目で銅メダルを獲得することになる好記録を出してソキルスキーを破った。室伏の投げる直前にはパルシュが全選手の中で唯一の80m超えの記録を達成し、金メダル獲得を確実にした。3回のファウルの後、5回目の試技でコズムスは1投目を超える記録を出して銀メダル獲得を決め、優勝者の記録からわずか1m23の差であった。

フォトジャーナリストにとって、競技中に用具を出し入れするために使用された小型のミニ・クーパーは重大な関心事であった^[4]。BMWは「mini MINI」と名づけたこの投擲返送車を3台提供し、オリンピック・パラリンピックの会期中を通して使用されたが^[5]、最初のお披露目は男子ハンマー投の予選であった。

競技日程

すべての時刻は英国夏時間（UTC+1）による。

日	時
2012年8月3日金曜日	11:20	予選
2012年8月5日日曜日	20:20	決勝

記録

オリンピック開催前の世界記録およびオリンピック記録は以下の通りである。

世界記録	ユーリ・セディフ (URS)	86m74cm	西ドイツ・シュトゥットガルト	1986年8月30日
オリンピック記録	セルゲイ・リトビノフ (URS)	84m80cm	大韓民国・ソウル	1988年9月26日
2012年世界最高記録	イワン・チホン (BLR)	82m81cm	ベラルーシ・ブレスト	2012年5月25日

結果

予選

• 2012年7月27日現在の出場予定者^[6]

予選通過基準：78m00（Q）を突破するか上位12人以内（q）。

WR 世界記録 | AR エリア記録 | CR 選手権記録 | GR 大会記録 | NR 国家記録 | OR オリンピック記録 | PB 自己ベスト | SB シーズンベスト | WL 世界最高（当該シーズン中）

| NM 記録なし

順位	組	選手	国籍	1投目	2投目	3投目	最高記録	備考
1	B	クリスティアン・パルシュ	ハンガリー	77m11	79m37	–	79m37	Q
2	A	室伏広治	日本	77m18	78m48	–	78m48	Q, SB
3	A	プリモジュ・コズムス	スロベニア	78m12	–	–	78m12	Q, SB
4	A	アレクセイ・ソキルスキー	ウクライナ	X	X	77m65	77m65	q
5	A	キブウェ・ジョンソン（Kibwe Johnson）	アメリカ合衆国	X	X	77m17	77m17	q, SB
6	A	キリル・イコンニコフ（Kirill Ikonnikov	ロシア	X	76m43	76m85	76m85	q
7	A	シモン・ジョルコフスキ	ポーランド	76m22	X	75m68	76m22	q
8	A	ジルショド・ナザロフ（Dilshod Nazarov）	タジキスタン	73m90	X	75m91	75m91	q
9	A	ルカシュ・メリッチ（Lukáš Melich）	チェコ	75m88	75m29	72m49	75m88	q
10	A	ニコラ・ビッツォーニ（Nicola Vizzoni）	イタリア	74m79	73m88	74m12	74m79	q
11	A	アレクサンダー・スミス（Alexander Smith）	イギリス	72m59	74m71	73m21	74m71	q
12	B	Valeriy Sviatokha	ベラルーシ	73m11	73m07	74m69	74m69	q
13	B	Eivind Henriksen	ノルウェー	72m67	X	74m62	74m62
14	B	Jérôme Bortoluzzi	フランス	X	70m36	74m15	74m15
15	B	Marcel Lomnický	スロバキア	X	74m00	X	74m00
16	B	Javier Cienfuegos	スペイン	X	63m79	73m73	73m73
17	A	Eşref Apak	トルコ	X	X	73m47	73m47
18	B	Ali Al-Zinkawi	クウェート	70m67	73m40	X	73m40
19	B	Roberto Janet	キューバ	72m52	73m34	70m19	73m34
20	B	Dzmitry Marshin	アゼルバイジャン	72m06	X	72m85	72m85
21	A	Igors Sokolovs	ラトビア	X	71m77	72m76	72m76
22	B	Kaveh Mousavi	イラン	67m25	71m42	72m70	72m70
23	B	Aleksey Zagornyi	ロシア	71m02	72m52	X	72m52
24	A	Quentin Bigot	フランス	69m22	68m17	72m42	72m42
25	B	A. G. Kruger	アメリカ合衆国	X	72m13	X	72m13
26	B	David Söderberg	フィンランド	X	71m26	71m76	71m76
27	B	Lorenzo Povegliano	イタリア	71m55	68m77	X	71m55
28	A	Pavel Kryvitski	ベラルーシ	71m49	X	X	71m49
29	A	Mostafa Al-Gamel	エジプト	X	70m23	71m36	71m36
30	A	Andras Haklits	クロアチア	X	70m61	X	70m61
31	A	Serghei Marghiev	モルドバ	67m17	67m32	69m76	69m76
32	B	Nicolas Figère	フランス	69m74	X	X	69m74
33	B	Constantinos Stathelakos	キプロス	69m65	X	X	69m65
34	A	Oleksandr Dryhol	ウクライナ	X	68m02	69m57	69m57
35	B	Mergen Mamedov	トルクメニスタン	68m39	66m99	67m23	68m39
36	B	Juan Ignacio Cerra	アルゼンチン			68m20	68m20
37	A	Alexandros Papadimitriou	ギリシャ	X	66m91	67m19	67m19
38	A	Suhrob Khodjaev	ウズベキスタン	65m88	64m74	X	65m88
–	B	Paweł Fajdek	ポーランド	X	X	X	NM
–	B	Artem Rubanko	ウクライナ	X	X	X	NM
–	B	James Steacy	カナダ	X	X	X	NM

決勝

出典^[7]

WR 世界記録 | AR エリア記録 | CR 選手権記録 | GR 大会記録 | NR 国家記録 | OR オリンピック記録 | PB 自己ベスト | SB シーズンベスト | WL 世界最高（当該シーズン中）

| N/A 試技なし

順位	選手	国籍	1投目	2投目	3投目	4投目	5投目	6投目	最高記録	備考
1	クリスティアン・パルシュ	ハンガリー	79m14	78m33	80m59	79m70	79m28	78m88	80m59
2	プリモジュ・コズムス	スロベニア	78m97	X	X	X	79m36	78m59	79m36	SB
3	室伏広治	日本	X	78m16	78m71	78m09	77m12	76m47	78m71	SB
4	アレクセイ・ソキルスキー	ウクライナ	76m51	78m25	X	X	X	76m99	78m25
5	キリル・イコンニコフ	ロシア	77m86	X	77m81	74m60	X	77m46	77m86
6	ルカシュ・メリッチ	チェコ	76m73	75m67	77m17	76m28	18m90	X	77m17
7	シモン・ジョルコフスキ	ポーランド	75m69	74m95	76m30	76m88	77m10	75m86	77m10
8	ニコラ・ビッツォーニ	イタリア	75m75	75m84	75m41	76m07	75m79	X	76m07
9	キブウェ・ジョンソン	アメリカ合衆国	73m31	74m95	X	N/A	N/A	N/A	74m95
10	ジルショド・ナザロフ	タジキスタン	70m00	70m88	73m80	N/A	N/A	N/A	73m80
11	Valeriy Sviatokha	ベラルーシ	73m13	72m78	72m42	N/A	N/A	N/A	73m13
12	アレクサンダー・スミス	イギリス	69m74	72m87	71m47	N/A	N/A	N/A	72m87

脚注

1. ^ “Athletics at the 2012 Summer Olympics”. Official site of the London 2012 Olympic and Paralympic Games. 2012年10月28日閲覧。
2. ^ “Men's Shot Put competition format”. London 2012 Organising Committee. 2012年10月28日閲覧。
3. ^ “Olympics 2012 drugs: Hammer thrower withdrawn over Athens test”. BBC. 2012年10月28日閲覧。
4. ^ “Olympic track and fielders get a big hand from Mini helpers”. NBCNews. 2012年10月28日閲覧。
5. ^ 森脇稔 (2012-08-06). MINIのラジコンカー登場…ロンドン五輪 陸上競技の運営をサポート Response. 2012年12月19日閲覧
6. ^ “Entry List by Event”. IAAF (2012年7月27日). 2012年10月28日閲覧。
7. ^ “Men's Hammer Throw - Final”. London 2012 Organising Committee. 2012年10月28日閲覧。

表 話 編 歴 陸上競技オリンピック金メダリスト – 男子ハンマー投

1900:  ジョン・フラナガン (USA) 1904:  ジョン・フラナガン (USA) 1908:  ジョン・フラナガン (USA) 1912:  マット・マクグラス (USA) 1920:  パトリック・ライアン (USA) 1924:  フレデリック・トゥーテル (USA) 1928:  パトリック・オキャラハン (IRL) 1932:  パトリック・オキャラハン (IRL) 1936:  カール・ハイン (GER) 1948:  ネーメト・イムレ (HUN) 1952:  チェルマーク・ヨージェフ (HUN) 1956:  ハロルド・コノリー (USA) 1960:  ワシリー・ルデンコフ (URS) 1964:  ロムアルド・クリム (URS) 1968:  ジュラ・ジボツキー (HUN) 1972:  アナトリー・ボンダルチュク (URS) 1976:  ユーリ・セディフ (URS) 1980:  ユーリ・セディフ (URS) 1984:  ユーハ・チアイネン (FIN) 1988:  セルゲイ・リトビノフ (URS) 1992:  アンドレイ・アブドゥバリエフ (EUN) 1996:  バラシュ・キシュ (HUN) 2000:  シモン・ジョルコフスキ (POL) 2004:  室伏広治 (JPN) 2008:  プリモジュ・コズムス (SLO) 2012:  クリスティアン・パルシュ (HUN) 2016:  ディルショド・ナザロフ (TJK) 2020:  ボイチェフ・ノビツキ (POL)

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「ロンドンオリンピック (2012年) における陸上競技・男子ハンマー投」の例文・使い方・用例・文例

• 彼らはロンドンオリンピックでのサッカーの試合についてぺちゃくちゃとしゃっべっていた。
• 夜明け前のロンドンオリンピックを見るために目覚まし時計をセットする。
• 彼は2012年ロンドンオリンピックで聖火ランナーとして走った。
• 私はロンドンオリンピックを楽しみにしている。
• 私はロンドンオリンピックの開会式を見たい。
• ロンドンオリンピックの開会式を放送している放送局が見つかりません。
• ロンドンオリンピックに何人の選手が行きますか？
• 壮大な祝賀式典で2012年ロンドンオリンピックが開幕した。
• ロンドンオリンピックが始まった。
• ロンドンオリンピックの開催直前ですね。
• ロンドンオリンピックが７月27日から８月12日まで開催される。