ロイヤルトレイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 03:07 UTC 版)
「カナダ太平洋鉄道」の記事における「ロイヤルトレイン」の解説
カナダ太平洋鉄道では、王室の人がカナダを訪れた際には、多くのロイヤルトレインを運転している。人々が賓客に拝謁し挨拶できるよう、賓客をカナダの風景、森林、小さな町などに連れて行った。こうしたロイヤルトレインは優雅に装飾されており、郵便局や理容室などを備えていることもあった。カナダ太平洋鉄道でもっとも有名なロイヤルトレインは1939年のものである。1939年にカナダ太平洋鉄道とカナディアン・ナショナル鉄道の双方は、ジョージ6世とエリザベス・ボーズ=ライアンの2人にケベックシティーからバンクーバーまで鉄道での移動を提供する栄誉を得た。これは在位中の君主がカナダを訪問する初めての機会であった。牽引に使われた蒸気機関車は、1938年モントリオール・ロコモティブ・ワークス製ハドソン型のカナダ太平洋鉄道2850号、ノーザン型のカナディアン・ナショナル鉄道6400号、マウンテン型のカナディアン・ナショナル鉄道6028号などである。塗装されなかったカナディアン・ナショナル鉄道6028号以外は、特別にロイヤルブルーで塗装され、列車全体に銀の帯が巻かれた。機関車はカナダ全体を5,189キロメートル走行し、途中で25回乗務員が交代し、機関車が故障することはなかった。いくぶんの鉄道ファンであったジョージ6世は、可能であれば機関車の運転台に乗っていた。旅行の終了後、ジョージ6世はカナダ太平洋鉄道に対して、機関車に「ロイヤル・ハドソン」の名前を付けて、そのランボードに王冠を描くことを許可した。これは、標準のハドソン型(2800号から2819号)ではなく、準流線形型の2820号から2864号にのみ適用された。
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