レハールとナチスの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/17 08:14 UTC 版)
「フランツ・レハール」の記事における「レハールとナチスの関係」の解説
妻がユダヤ人であるにも関わらずドイツを率いていたナチス党政権の庇護を受けた理由は、『メリー・ウィドウ』がオーストリア生まれのアドルフ・ヒトラーの好きな作品であったためである。 レハールは『メリー・ウィドウ』のスコアをヒトラーに贈っており、ここからもレハールとヒトラーとの関係がうかがえる。しかしこのヒトラー、およびナチス党との関係は、レハールと彼の周囲の人々に大きな不幸をもたらす事になっていく。 『微笑みの国』の台本を担当し、同作品中今もスタンダード・ナンバーとして愛される『君こそ我が心のすべて』を作詞したユダヤ人作家フリッツ・レーナー=ベーダ(ドイツ語版)は、ナチスと親しいレハールを頼る事で強制収容所送りを免れようとした。しかし、レハールはナチスに妻のことを持ち出されて、この件に口出しすることを禁じられ、結果レーナー・ベーダは強制収容所に送られて1944年死亡したとされている。この一件以後レハールは終戦まで沈黙を余儀なくされた。 レハールは政治に関してほとんど無関心であったにも関わらず、戦後もレハールはこの一件によって「ナチスへの協力者」として、オーストリア及び西ドイツで非難される事となった。
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