レディウィリアムズとは? わかりやすく解説

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レディウィリアムズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 07:32 UTC 版)

レディウィリアムズ
1. 果実
リンゴ属 Malus
セイヨウリンゴ M. domestica
交配 おそらく‘グラニースミス’ × ‘紅玉 (ジョナサン)’または‘Rokewood’
品種 ‘レディウィリアムズ’ (‘Lady Williams’)
開発 オーストラリア 西オーストラリア州、1935年
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レディウィリアムズ’(: ‘Lady Williams’)[注 1]は、1935年にオーストラリアで見つかった偶発実生に由来するリンゴ(セイヨウリンゴ)の栽培品種の一つである。品種親は‘グラニースミス’と‘紅玉 (ジョナサン)’または‘Rokewood’であると考えられている。果実は赤くなり、歯ごたえがあり、果汁が多い。‘クリップスピンク’(ブランド名はピンクレディ)の花粉親である。

特徴

温暖な地での生育に適している[5]自家不和合性に関わるS遺伝子型はS7S23である[6]。晩生性であり、寒冷な地域では十分に成熟できない[7][8][5]

果実は中型から大型、円形[7]。縞状に赤く染まる[7][8]。歯ごたえがあり、果汁が多い[7][8]。貯蔵性が極めて良い[7]。生食用[7][8]

歴史

‘レディウィリアムズ’は、オーストラリア西オーストラリア州ドニーブルック (Donnybrook) の農場において、1935年に発見された偶発実生に由来する[7][8]。品種親は明らかではないが、おそらく種子親が‘グラニースミス’、花粉親が‘ジョナサン (紅玉)’または‘Rokewood’であると考えられている[7][8]。1968年に商業的に栽培されるようになった[7]

派生品種

オーストラリアでは品種作出に利用されており、‘クリップスピンク’(ブランド名はピンクレディ; 種子親は‘ゴールデンデリシャス’)、‘クリップスレッド’(ブランド名はサンドーナー; 種子親は‘ゴールデンデリシャス’)、‘Bright Future’(種子親は‘Discovery’)の花粉親である[5][9][10]

出典

注釈

  1. ^ 栽培品種(単に「品種」とよばれることも多いが、分類学における「品種」とは異なる区分であり、規約が異なる)を表記する国際規約(国際栽培植物命名規約)では、栽培品種名(栽培品種小名)を引用符で囲むこととしている[1]。近年では、日本語でも同様に表記されることがある[2][3][4]。本稿では、これにならって栽培品種名を引用符で囲って表記する。

出典

  1. ^ Brickell, C.D. et al. (2016). “International Code of Nomenclature for Cultivated Plants (9th ed.)”. Scripta Horticulturae. 18. International Society of Horticultural Science. ISBN 978-94-6261-116-0. https://www.ishs.org/sites/default/files/static/ScriptaHorticulturae_18.pdf 
  2. ^ リンゴ”. みんなの趣味の園芸. NHK出版. 2025年1月4日閲覧。
  3. ^ 金浜耕基, ed (2015). 果樹園芸学. 文永堂出版. ISBN 978-4830041297 
  4. ^ 小松宏光, 臼田彰, 羽生田忠敬, 小池洋男, 山下裕之 & 宮沢孝幸 (1998). “リンゴ新品種‘シナノスイート’について”. 長野県果樹試験場報告 5: 9-15. https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010640958.pdf. 
  5. ^ a b c Lady Williams apple”. Orange Pippin. 2024年12月20日閲覧。
  6. ^ López-Girona, E., Bowatte, D. R., Smart, M. E., Alvares, S., Brancher, T. L., Chagné, D. & Volz, R. K. (2021). “A high-throughput S-RNase genotyping method for apple”. Fruit Research 1 (1): 1-9. doi:10.48130/FruRes-2021-0010. 
  7. ^ a b c d e f g h i Lady Williams”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年12月20日閲覧。
  8. ^ a b c d e f Lady Williams”. National Fruit Collection. 2024年12月20日閲覧。
  9. ^ Apple variety: Cripps Pink (Pink LadyTM fresh apple product), NSW Department of Primary Industries, オリジナルの2014-01-10時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20140110183622/http://www.dpi.nsw.gov.au/agriculture/horticulture/pomes/varieties/cripps-pink 2015年11月7日閲覧。 
  10. ^ Successful apple breeding – patience, perseverance and luck: New varieties, Government of Western Australia: Department of Agriculture and Food, https://www.agric.wa.gov.au/pome-fruit/successful-apple-breeding-–-patience-perseverance-and-luck?page=0%2C1 7 November 2015閲覧。 

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