ルター思想との対立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 17:25 UTC 版)
「フルドリッヒ・ツヴィングリ」の記事における「ルター思想との対立」の解説
ルターとツヴィングリの思想の違いは、思想的には恩寵や聖餐の解釈の問題であった。ルターと違い、ツヴィングリは人間の協働の重要性を強調している。つまり神の選びのみがすべてであると考えたルターと異なり、ツヴィングリは恩寵もさることながら、人間の態度も神の選びに影響を及ぼすと考えたのである。もう一つ重要な差異としてツヴィングリは聖体を単なる象徴と考えていたことがあげられる。この点において共在説を唱えたルターとの差が決定的なものとなった。 他にもルターと違い、ツヴィングリは礼拝からあらゆる音楽を廃止した。ツヴィングリから見れば典礼音楽も聖書に根拠を見出せないものあった。プロテスタントであってもほとんどの教派は、典礼や礼拝における音楽を否定しない。これは旧約聖書に礼拝における音楽への言及があるためである。ツヴィングリは、新約聖書には礼拝と音楽のつながりを裏付ける記述がないとしてこれを廃した(ただし礼拝と音楽のつながりを示す記述として殆どの教派から挙げられる箇所は聖書に存在する)。 「キリスト教音楽」も参照
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