リダクション・ミックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 08:39 UTC 版)
「ピンポン録音」の記事における「リダクション・ミックス」の解説
ピンポンのように同一機材の中でトラック間を利用して行う作業とは異なり、基本となる元の録音素材または録音テイクから、その先に必要となるオーバー・ダビングを可能にするためにトラックを整理する方法だが、もう1台別のレコーダーを用意して行うところが異なってくる。ビートルズが行っていた内容を例にすると、デビュー初期の2トラック・レコーダーを使用していた時期には、オーバー・ダビング直前までに録音されていたベーシック・トラックやボーカル及びバッキング・ボーカルなどを最終ミキシング同様の作業まで行い、まとめ先となる別のレコーダーに録音しながら、タンバリンやボーカルなどのオーバー・ダビング成分を一緒に録音するという方法であったり、複数のテイクからオリジナル・テープにハサミを入れての編集ではなく、まとめ先となる別のレコーダーへ別テイクとして再生及び録音しながら音質補正や音色等価作業及びミス・トーンや不要なノイズ除去を行う作業など、場面毎に作業内容は若干異なっている。中期以降の4トラック・レコーダーを複数台使用しているときにはピンポン作業とリダクション作業が区分け無く行われていたために数多くのリダクション・ミックス作業が行われ、2台のレコーダーを同期運転させながらピンポン及びリダクションも行っていたため、1967年のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』や、それ以降8トラック・レコーダーが導入されるまでの期間には複数のオーバー・ダビング作業を可能とした音数の多い作品が制作されている。
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