ヨメガカサとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 軟体動物・節足動物 > 巻貝 > ヨメガカサの意味・解説 

よめ‐が‐かさ【嫁×笠】

読み方:よめがかさ

ヨメガカサガイの別名。


嫁が笠

読み方:ヨメガカサ(yomegakasa)

ヨメガカサガイ別称
ツタノハガイ科の笠形

学名 Cellana toreuma


ヨメガカサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 00:34 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ヨメガカサ
分類
: 動物Animalia
: 軟体動物Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
亜綱 : 始祖腹足亜綱 Eogastropoda
上目 : 笠形腹足上目 Patellogastropoda
: カサガイ目 Docoglossa
上科 : ヨメガカサ上科 Nacelloidea
: ヨメガカサ科 Nacellidae
: ヨメガカサ属 Cellana
: ヨメガカサ C. toreuma
学名
Cellana toreuma (Reeve,1854)
和名
ヨメガカサ(嫁が笠)
岩に張り付くヨメガカサ(右側が前方):長崎市

ヨメガカサ(嫁が笠、Cellana toreuma)は、カサガイ目ヨメガカサ科(ツタノハガイ科)に分類される巻貝の一種。平たい円錐形の殻をもつ、いわゆる「カサガイ」の一種で、北西太平洋海岸で普通に見られる。ヨメノサラ(嫁の皿。香川県愛媛県)、ボベサラ(ボベ皿。島根県益田市[1]ベベガイ(ベベ貝。島根県出雲市[2]などの地方名もある。

特徴

成体は殻長3-4cm程度だが、稀に殻長6cmに達する個体も見られる。日本産のカサガイ類の中では中型の部類に入る。貝殻は前方が狭まる楕円形だが縁に大小の凹凸があり、きれいな楕円形の個体は少ない。殻頂は体の前方に寄るが、殻高は数mm程度にとどまり、カサガイ類の中でも比較的扁平な殻をもつ。但し波浪の強い海岸では殻長が小さく、殻高が高くなることが知られる。

殻の表面は深い放射肋を刻み、肋の上に大小の顆粒がある。模様は薄黄色地に斑点、放射状に茶色の帯が複数入るなど変異に富む。アオサ等の多い環境ではこれらの藻類が付着することも多い。一方、殻の裏側は真珠光沢があり、いくらか黄色を帯びる。

別名「ヨメノサラ」は、貝殻をに例え、平たい皿で食い分を減らすという嫁いびりに繋げた呼称である。

生態

北海道南部から東南アジアまで、北西太平洋沿岸の熱帯温帯域に広く分布する。

岩礁海岸の潮間帯に生息し、防波堤など人工の海岸でも見られる。カサガイ類としては個体数も多く、分布域では普通種である。

多くの海岸性腹足類に見られるように、満潮時と干潮時はほとんど動かずじっとしており、その間の波が岩場を洗う時間帯に動き出し、摂餌活動を行う。岩に付着する微細藻類を、鋸のような刃を持つ歯舌で削り取って食べる。貝類にしては摂餌の際の行動範囲は広く、1日に10m以上移動することもある。このため岩から剥がして水槽などに入れても、餌が食べられずに死んでしまう。ウノアシ等に見られるような帰巣行動は見られない。

産卵期は6-12月の長期にわたり、数回の放卵・放精を行う。寿命は1-2年だが夏季の個体数減少が激しい。これは熱射・乾燥による衰弱が大きな原因とみられる。

利用

塩茹で、味噌汁炊き込みご飯などで食用にもされるが、市場に流通するほどの漁獲量はなく可食部も少ないので、個人や地域レベルでの消費にとどまる。島根県の海岸部では、ヨメガカサ科の貝を「ぼべ」(石見)、「べべ」(出雲)、「ぼべん」(隠岐)などと称して、夏に採り、ニンジンなどの根菜類と「ぼべ飯」、「べべ飯」などと称する炊き込みご飯として食べることが一般的である。

関連項目

脚注

  1. ^ 尚学図書編、『日本方言大辞典』p2220、小学館、1989年。
  2. ^ 尚学図書編、『日本方言大辞典』p2151、小学館、1989年。

参考文献

  • 内田亨監修『学生版 日本動物図鑑』北隆館 ISBN 4-8326-0042-7
  • 行田義三『貝の図鑑 採集と標本の作り方』南方新社 ISBN 4-931376-96-7
  • 小林安雅『ヤマケイポケットガイド16 海辺の生き物』山と渓谷社 ISBN 4-635-06226-0
  • 奥谷喬司・楚山勇『山渓フィールドブックス4 サンゴ礁の生きもの』山と渓谷社 ISBN 4-635-06061-6

ヨメガカサ(男性)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 02:45 UTC 版)

貝社員」の記事における「ヨメガカサ(男性)」の解説

言い訳がいつも「ヨメがサ~」。

※この「ヨメガカサ(男性)」の解説は、「貝社員」の解説の一部です。
「ヨメガカサ(男性)」を含む「貝社員」の記事については、「貝社員」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ヨメガカサ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヨメガカサ」の関連用語

ヨメガカサのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヨメガカサのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヨメガカサ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの貝社員 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS