ヤン・ガルバレクとは? わかりやすく解説

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ヤン・ガルバレク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 17:42 UTC 版)

ヤン・ガルバレク
Jan Garbarek
ベルギー・ハッセルト (2007年)
基本情報
生誕 (1947-03-04) 1947年3月4日(77歳)
出身地  ノルウェー オスロ
ジャンル ジャズ
職業 サックス奏者
担当楽器 ソプラノサックステナーサックスフルート
活動期間 1966年 -
レーベル ECMフライング・ダッチマン
公式サイト www.garbarek.com

ヤン・ガルバレクJan Garbarek1947年3月4日 - [1])は、ノルウェーオスロ出身のジャズサクソフォーン奏者。主にソプラノ、テナーサックスを使用し、フルートも演奏する。娘は、シンガーソングライターアンニャ・ガルバレクである[2]

バイオグラフィ

1947年、オスロ近郊のミューセンにて、ポーランド人の元・戦争捕虜の父チェスワフ・ガルバレク (Czesław Garbarek) と、農家の娘の母との間に生まれる。

元々は音楽に興味のない少年だったが、14歳の時に偶然ラジオで聴いたジョン・コルトレーンの「Countdown」に衝撃を受け、サックス奏者を目指す。

1960年代末期より、ボボ・ステンソンテリエ・リピダル、アリルド・アンデルセン、ヨン・クリステンセンといった、北欧のミュージシャンらとレコーディングを重ねる。

1970年代後半、キース・ジャレットらとヨーロピアン・クァルテットの活動を行う。

1993年古楽及び現代音楽を得意とする声楽グループ、ヒリヤード・アンサンブルグレゴリオ聖歌をレコーディングしたアルバム『オフィチウム』が大ヒットした。

ECMレコード設立初期より参加しており、現在もレーベルの代表的なミュージシャンの1人として活躍している。

多数の自己名義アルバムを出す他、レーベル内の他奏者とのコラボレーションも多い。また、ECMニューシリーズにも幾つかの作品を残している。

演奏スタイル

ジョン・コルトレーンに影響を受けサックスを始めたという事もあり、キャリア初期はフリーキーでアヴァンギャルドな演奏が多数見られる。

中期はフリージャズを基調としながらも、耽美的、禁欲的なスタイルが見られるようになる。また、スカンジナビアインド音楽といったエスニック的な要素を取り入れるようになる。

近年はアドリブを極力抑えたミニマルなスタイルである。このスタイルはしばしば、ジャズではなくアンビエントニューエイジと言われることもある。

非常に特徴的な音色を持つ。特に、独特の透明感を持つソプラノ・サックスの音色は他に類を見ない。カーブドソプラノ・サックスを使用している。

ディスコグラフィ

リーダー・アルバム

参加アルバム

  • Various Artists : Jazz Janmboree 1966 (1966年) ※ワルシャワでのジャズ・フェスティバル
  • カーリン・クローグ : 『ジャズ・モーメンツ』 - Jazz Moments (1966年、Sonet)
  • エギル・カプスタード・クワイア&オーケストラ : Syner (1967年、Norsk Jazzforum)
  • ゲオルグ・リーデル : Riedaiglia (1967年、Sveriges Radio)
  • ジョージ・ラッセル英語版・オーケストラ : Othello Ballet Suite (1967年、Sonet)
  • カーリン・クローグ : 『ジョイ』 - Joy (1968年、Sonet)
  • テリエ・リピダル : 『ブリーク・ハウス』 - Bleak House (1968年、Polydor)
  • ジョージ・ラッセル : Electronic Sonata for Souls Loved By Nature (1969年、Sonet)
  • ヤン・エーリック・ヴォル : Briskeby Blues (1969年、Philips)
  • ジョージ・ラッセル : The Essence Of George Russell (1970年、Sonet)
  • アール・ウィルソン : Live At The Studio (1970年、Auto Grip)
  • ジョージ・ラッセル・セクステット : Trip to Pillarguri (1970年、Soul Note)
  • ジョージ・ラッセル : Listen to the Silence (1971年)
  • Various Artists : From Europe With Jazz (1971年) ※オムニバス
  • テリエ・リピダル : 『ソング・オブ・ノルウェー』 - Terje Rypdal (1971年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『ビロンギング』 - Belonging (1974年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『ルミネサンス』 - Luminessence (1974年、ECM)
  • ラルフ・タウナー : 『ソルスティス』 - Solstice (1974年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『ブルー・モーメント』 - Arbour Zena (1975年、ECM)
  • ラルフ・タウナー : 『闇の音』 - Sound And Shadows (1977年、ECM)
  • ケニー・ホイーラー : 『ディア・ワン』 - Deer Wan (1977年、ECM)
  • ヤン・エーリック・ヴォル : Ingentings bjeller (1977年、Polydor)
  • キース・ジャレット : 『マイソング』 - My Song (1977年、ECM)
  • エグベルト・ジスモンチ : 『輝く陽』 - Sol Do Meio Dia (1977年、ECM)
  • ビル・コナーズ : 『オブ・ミスト・アンド・メルティング』 - Of Mist And Melting (1977年、ECM)
  • ゲイリー・ピーコック : 『12月の詩』 - December Poems (1977年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『パーソナル・マウンテンズ』 - Personal Mountains (1979年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『サンシャイン・ソング』 - Nude Ants (1979年、ECM)
  • ゲイリー・ピーコック : 『一瞬の明日』 - Voice From The Past Paradigm (1981年、ECM)
  • デヴィッド・ダーリン : Cycles (1981年、ECM)
  • L.シャンカール : 『ヴィジョン』 - Vision (1983年、ECM)
  • L.シャンカール : 『ソング・フォー・エヴリワン』 - Song For Everyone (1984年、ECM)
  • エバーハルト・ウェーバー : Chorus (1984年、ECM)
  • エレニ・カラインドルー : O melissokomos (1986年、Minos)
  • ザキール・フセイン : 『メイキング・ミュージック』 - Making Music (1986年、ECM)
  • ゲイリー・ピーコック : Guamba (1987年、ECM)
  • アルヴェ・テレフセン : Pan (1988年、Norsk Plateproduksjon)
  • エレニ・カラインドルー : Herod Atticus (1988年、Minos)
  • Various Artists : Nattjazz 20 År (1988年、Grappa) ※ヤン・ガルバレク・グループで参加
  • パウル・ギーガー : Alpstein (1991年、ECM)
  • トリロク・グルトゥ : 『リヴィング・マジック』 - Living Magic (1991年、CMP)
  • エレニ・カラインドルー : 『ミュージック・フォー・フィルムズ』 - Music For Films (1991年、ECM)
  • アンニャ・ガルバレク : Velkommen Inn (1991年、RCA)
  • ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン : Uncharted Land (1992年、EPIC)
  • ギヤ・カンチェリ : Caris Mere (1995年、ECM)
  • ティグラン・マンスリアンキム・カシュカシャン : Monodia (2002年)
  • ミロスラフ・ヴィトウス : 『ユニバーサル・シンコペーションズ』 - Universal Syncopations (2003年、ECM)
  • Various Artists : Svensk Jazzhistoria Vol. 10 Watch out! (2005年、Caprice) ※スウェーデンのジャズの歴史をたどるオムニバスシリーズ。1966年録音。
  • マリリン・マズール : 『エリクシール』 - Elixir (2007年、ECM)
  • エバーハルト・ウェーバー : 『ステージ・オブ・ア・ロング・ジャーニー』 - Stages Of A Long Journey (2007年、ECM)
  • キース・ジャレット : 『スリーパー』 - Sleeper (2012年、ECM) ※1979年録音

脚注

  1. ^ Hultin, Randi (2002). “Garbarek, Jan”. In Barry Kernfeld. The new Grove dictionary of jazz, vol. 2 (2nd ed.). New York: Grove's Dictionaries Inc.. pp. 11–12. ISBN 1561592846 
  2. ^ Jan Garbarek | Biography & History”. AllMusic. 2019年10月11日閲覧。

関連項目

外部リンク




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