モジュラー形式
(モジュラー函数 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 03:20 UTC 版)
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モジュラー形式は、モジュラー群という大きな群についての対称性をもつ上半平面上の複素解析的関数である。歴史的には数論で興味をもたれる対象であり、現代においても主要な研究対象である一方で、代数トポロジーや弦理論などの他分野にも現れる。
モジュラー関数(英: modular function)[note 1]は重さ 0 、つまりモジュラー群の作用に関して不変であるモジュラー形式のことを言う。そしてそれゆえに、直線束の切断としてではなく、モジュラー領域上の関数として理解することができる。また、「モジュラー関数」はモジュラー群について不変なモジュラー形式であるが、無限遠点で f(z) が正則性を満たすという条件は必要ない。その代わり、モジュラー関数は無限遠点では有理型である。
モジュラー形式論は、もっと一般の場合である保型形式論の特別な場合であり、従って現在では、離散群の豊かな理論のもっとも具体的な部分であると見ることもできる。
SL2(Z) のモジュラー形式
標準的な定義
モジュラー群とは次の群のことをいう。
モジュラー函数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 10:17 UTC 版)
複素変数複素数値の函数 f がモジュラーである、あるいはモジュラー函数とは、以下の条件 f は上半平面 H 上で有理型である; モジュラー群 Γ に属する任意の行列 M に対して f(Mτ) = f(τ) を満たす; f のフーリエ級数は f ( τ ) = ∑ n = − m ∞ a ( n ) e 2 i π n τ {\displaystyle f(\tau )=\sum _{n=-m}^{\infty }a(n)e^{2i\pi n\tau }} の形に表され、これは下に有界、つまり e2iπτのローラン多項式であり、したがって尖点においても有理型である を満たすものを言う。任意のモジュラー函数がクラインの絶対不変量 j (τ) の有理函数として表され、また j (τ) の有理函数がモジュラー函数となることが示せる。さらに、任意の解析的モジュラー函数はモジュラー形式となるが、逆は必ずしも成り立たないことも示される。モジュラー函数 f が恒等的に 0 でないならば、基本領域 RΓ の閉包における f の零点の個数と極の個数とは一致する。
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