ミルウォーキー鉄道の電化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 06:41 UTC 版)
「ミルウォーキー鉄道」の記事における「ミルウォーキー鉄道の電化」の解説
ミルウォーキー鉄道は石炭の産地から遠く、かつ近くにあるモンタナ水力電気会社から電力を購入できる状況で両者とも共通の株主も多く、ロッキー山脈やシェラネバダ山地を越える部分がある(電気機関車ならば回生ブレーキで登りに使ったエネルギーを降りで回収できる)ので、蒸気機関車より電気機関車の方が有利であると考えられ、ゼネラル・エレクトリック社(GE)によって直流3000Vの電化工事が行われた。1915年11月30日からモンタナ州スリーフォークス(Three Forks 、Montana)からディアロッジ(Deer Lodge)まで112マイル(179km)で電気運転を開始し、翌年更にモンタナ州ハーロウトン(Harlowton,Montana)からアイダホ州エーブリー(Avery,Idaho)まで電化が拡大された。 1910年代から1920年代にかけてモンタナ州・アイダホ州、ワシントン州のカスケード山脈の電化区間を拡大した結果、それは合計649マイル(1,038km)となり、特にハーロウトン(Harlowton)とアイダホ州エーブリー(Avery)間の440マイル(704km)は世界一長い連続した電化区間となった。電化でより速く、より効率的に旅客と貨物を輸送した。 なお、モンタナ水力発電所との電気代の契約は「中心のディアロッジから東西に路線を分け、それぞれでピーク時の電力の60%を使ったものとして支払う。」という一般的な使った分だけ金を取られる方式と異なり、一度でも大量に電力を使うと以後節電しても次回の電気料金が上がる仕組みだったので、前述の「世界最長の連続した電化区間」の中央にあるディアロッジ工場には「過負荷予防装置」という電力消費量が上がると電圧を下げて列車の速度を強制的に落とす(場合によっては停車させる)装置が付けられていた。
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