ミューズ細胞が採取できる組織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 05:34 UTC 版)
「ミューズ細胞」の記事における「ミューズ細胞が採取できる組織」の解説
ミューズ細胞は外来で採取可能な骨髄穿刺液から単離することができる。また、生検で得られる皮膚組織や、脂肪吸引で得られる脂肪組織からも採取可能である。脂肪吸引は美容外科で頻繁に行われる、安全かつ非侵襲的な処置であり、こういった組織からミューズ細胞が簡単に採取できることは、再生医療分野で自家/他家移植の両方に用いることが可能であることを示唆する。 ミューズ細胞はまた、市販の間葉系幹細胞(線維芽細胞や骨髄間葉系幹細胞、脂肪幹細胞など)からも採取することができ、容易に入手することが可能である。 以下はミューズ細胞のソースとして確認されているものである。 骨髄穿刺液: およそ単核球3000個に対して1個の割合でミューズ細胞が含まれている 脂肪: 皮下脂肪組織および脂肪吸引液の両方から採取可能である。 皮膚: 真皮と皮下組織にある結合組織中に散在性に存在しており、血管や皮膚乳頭といった特定の組織的構造に存在しているわけではない。 臍帯 市販の細胞骨髄間葉系細胞: およそ数%の細胞がSSEA-3陽性のミューズ細胞であると報告されている。 線維芽細胞: およそ1~5%の細胞がSSEA-3陽性のミューズ細胞であると報告されている。 脂肪由来幹細胞: およそ1~7%の細胞がSSEA-3陽性のミューズ細胞であると報告されている。 最終的なミューズ細胞の割合は間葉系組織の種類や操作手技など複数の要因で変動する。 ヒト以外の組織からもミューズ細胞が単離できることが報告されている。 ヤギ皮膚由来線維芽細胞から得られたSSEA-3陽性のクラスターは幹細胞様の形態を示し、アルカリフォスファターゼ陽性であった。[24]ウサギの骨髄からミューズ細胞が単離され、3胚葉性の分化等が再現されている。[34]またin vitro/in vivoの両方で三胚葉性の細胞へ分化する一方、浮遊状態で8回継代した後も未分化な状態を維持していたとの報告がある。
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