ミック・グゾウスキーとは? わかりやすく解説

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ミック・グゾウスキー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/02 13:36 UTC 版)

ミック・グゾウスキー
Mick Guzauski
出身地 アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ロチェスター
ジャンル ジャズR&Bラテン
ロックポップス
イージーリスニング
職業 プロデューサー / エンジニア
活動期間 1980年代前半 - 現在
共同作業者 ベイビーフェイス
マライア・キャリー
エリック・クラプトン
スタンリー・クラーク
EW&Fプリンス
チャック・マンジョーネ
バーブラ・ストライサンド
ヴァネッサ・ウィリアムス
イエロージャケッツ
チャック・マンジョーネ

ミック・グゾウスキー (Mick Guzauski、別名 "Mic Guzauski"、"Mick 'Mix Maestro' Guzauski") は、アメリカ合衆国のマルチ・プラチナムミキシング・エンジニアおよびサウンド・エンジニアである。

ジャズR&Bラテンロックポップスイージーリスニングなど、手がける音楽スタイルは幅広い。これまでにタリアのアルバム『アラサンド』と、アレハンドロ・サンスのアルバム『ノ・エス・ロ・ミスモ』で、それぞれ2002年と2004年にラテン・グラミー賞を獲得。また2006年にはエリック・クラプトンのアルバム『バック・ホーム』でグラミー賞ベスト・エンジニア(ノンクラシック)を獲得した。2001年にはミックスを手がけた27枚のシングルで1位を獲得している[1]

生い立ち

ニューヨーク州ロチェスターで育った。地元に商業スタジオがなかったため、高校生になると自宅の地下室に借り物や自作の機材で自前のスタジオを組み上げた。その後スティーヴ・ガッドトニー・レヴィンとのエンジニアの仕事を経て、イーストマン音楽学校の生徒や、後にフォリナーで成功を収めるルー・グラムとも仕事をした。

経歴

当時ロチェスターで有望だったチャック・マンジョーネと出会い、彼のレコーディングやライブ・サウンドのミキシングを務めるようになる。1975年にマンジョーネがA&Mレコードと契約する際、マンジョーネはニュー・アルバムでの45人編成のオーケストラとリズム体、ソリストのレコーディングのため、ミック・グゾウスキーをA&Mスタジオのあるロサンゼルスに同行させるよう要望した。その後グゾウスキーは数年に渡ってマンジョーネの作品にエンジニアとして参加した。

1980年代

1980年代前半にコンプレックス・スタジオ(後のジョージ・マッセンバーグ・スタジオ)でモーリス・ホワイトアース・ウィンド・アンド・ファイアーと仕事をし、1980年代の半ばにはロサンゼルスのコンウェイ・スタジオを拠点にバート・バカラックディオンヌ・ワーウィックMr.ミスターマドンナトーキング・ヘッズジョニー・マティスヘンリー・マンシーニパティ・ラベルスタンリー・クラークジョージ・デューククインシー・ジョーンズマイケル・ボルトンケニー・Gシェールなどのエンジニアリングやミキシングに携わった。

1990年代

1991年にウォルター・アファナシエフからマイケル・ボルトンの作品のミキシングを依頼され、それ以来、2人の作品には現在も参加している。その後マライア・キャリーのミキシングのためアファナシエフと契約。グゾウスキーのミキシングを気に入ったソニーの当時のCEO・トミー・モトーラの依頼を受け、ニューヨークのソニー・スタジオに移ったグゾウスキーは、モトーラとともにソニーやマライア・キャリーのホーム・スタジオで、女性ボーカリストのバラード曲をメインにミキシングを手がけた。その他にもデイヴィッド・フォスターベイビーフェイスボーイズIIメン、オール・4・ワンなどのプロジェクトでミキシングを手がけた。

2001年にはマイケル・ジャクソンの『スリラー』の5.1チャンネルサラウンドへのリミックスや、他のマイケル・ジャクソンのアルバムのSuper Audio CDフォーマット化の依頼を受け[1][2]、試行錯誤を繰り返したものの、アーティストの要求には届かなかった[3]

現在

現在は、ニューヨークはマウント・キスコの約40坪の自宅の地下に設けたプライベート・スタジオ、バーキング・ドクター・レコーディングを活動の拠点にしている。スタジオには2つのコントロール・ルームと、小さなトラッキング/オーバーダブ・ルームがある。スタジオAはソニー社製Oxford OXF-R3デジタルミキシング・コンソールPro Tools HDX 3を中心に組まれており、96チャンネルの入出力に対応している。スタジオBはYamaha DM2000を中心にEventide SP2016(主にロング・リバーブをボーカルやバラード曲で使用)やManley LaboratoriesGML社製パラメトリックイコライザーAMS RMX-16デジタルリバーブ、EMT社製プレートリバーブ、ソニー社製3348HRマルチトラック・レコーダーといったアウトボードエフェクターで構成されている。また、製作環境がDAWを中心としたもののため、各エフェクターをモデリングしたプラグインをもっぱら使用する[4]

バーキング・ドクター・レコーディングではこれまでブライアン・マックナイトマイケル・ジャクソンリアン・ライムスエリック・クラプトンザ・コアーズB.B.キングブランディ、マーク・アンソニー、ジェニファー・ロペス、モニカ・ナランホ、マイケル・マクドナルド、マライア・キャリーなどのプロジェクトでミックスを手がけてきた。現在はララ・ファビアンやジェシカ・シンプソンズッケロワン・リーホン、マイケル・ボルトン、ダフト・パンクらのプロジェクトを手がけている。

エミー賞ノミネート

エリック・クラプトンの「Great Performances; Eric Clapton Crossroads Guitar Festival」(1972年)で、エリオット・シャイナー、ニール・ドーフスマンと共に2005年のエミー賞(ヴァラエティ/音楽/スペシャル/アニメーション番組部門の音響賞)にノミネートされている。

ディスコグラフィ(抜粋)

(E = engineer; M = mixer)

フィルモグラフィ

脚注

  1. ^ a b Paul Verna (2001年5月1日). “Interview with Mick Guzauski”. Mix Online. 2009年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月7日閲覧。
  2. ^ Kevin Becka (2006年6月1日). “"Mix Interview: Mick Guzauski"”. Mix Online. 2009年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月7日閲覧。
  3. ^ Roger Friedman (2001年7月23日). “First Jackson Effort Rejected, New One Not Ready”. Fox News. 2009年7月7日閲覧。
  4. ^ 10 Questions with Mick Guzauski, the Mixer Behind Draft Punk, Pharrell & More”. Universal Audio (2016年3月14日). 2018年2月19日閲覧。

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