マクムード・アブドゥル=ラウーフとは? わかりやすく解説

マクムード・アブドゥル=ラウーフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 00:39 UTC 版)

マクムード・アブドゥル=ラウーフ
Mahmoud Abdul-Rauf
京都ハンナリーズでのアブドゥル=ラウーフ
(2010年)
引退
アラビア語 محمود عبد الرؤوف
国籍 アメリカ合衆国
生年月日 (1969-03-09) 1969年3月9日(56歳)
出身地 ミシシッピ州ガルフポート
身長(現役時) 185cm (6 ft 1 in)
体重(現役時) 73kg (161 lb)
キャリア情報
高校 ガルフポート高等学校
大学 ルイジアナ州立大学
NBAドラフト 1990年 / 1巡目 / 全体3位[1]
プロ選手期間 1990年–2011年
ポジション PG
背番号歴 3, 1, 7
経歴
19901996 デンバー・ナゲッツ
19961998 サクラメント・キングス
1998–1999 フェネルバフチェ
2000–2001 バンクーバー・グリズリーズ
2003–2004 PBCウラル・グレート
2004–2005 ロゼート・バスケット英語版
2006–2007 アリスBC英語版
2007–2008 アル・イテハド
2009–2011 京都ハンナリーズ
受賞歴
NBA通算成績
得点 8,553 (14.6 ppg)
リバウンド 1,087 (1.9 rpg)
アシスト 2,079 (3.5 apg)
Stats  Basketball-Reference.com
Stats  NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

マクムード・アブドゥル=ラウーフMahmoud Abdul-Rauf, 1969年3月9日 - )は、アメリカ合衆国の元プロバスケットボール選手。ミシシッピ州ガルフポート出身。改名前の名前はクリス・ウェイン・ジャクソン(Chris Wayne Jackson)。身長185cm、体重74kg。ポジションはガード。

経歴

1991年にイスラム教へ改宗したため名前を「アブドゥル=ラウーフ」に変えた。1990年のNBAドラフトでデンバー・ナゲッツに指名された後[1]1996年までナゲッツでプレイ、チームの主力として活躍した。1993-94シーズンには平均19.2得点、2.8リバウンド、4.2アシストと成績を伸ばし、MIP賞(最も改善されたプレイヤーに与えられる賞)を獲得した。1993年にはオールスターのイベント、スラムダンクコンテストに出場した。1994年と1996年にはフリースロー成功率がNBAトップとなった。

その後、サクラメント・キングスバンクーバー・グリズリーズでプレイした。NBAを離れた後、ヨーロッパでもプレイした[2]

NBAを引退してから、生まれ故郷のミシシッピガルフポートモスクを建設してイマーム(指導者)となった。彼の目的はモスクをドラッグや犯罪から逃れるためのシンボルとすることにあった。

サウジアラビアに渡り現役復帰し、2009年、日本のbjリーグ京都ハンナリーズに入団[3]。ヘッドコーチは同時期にともにNBAでプレーしたデービッド・ベンワーである(ナゲッツ時代の1993-94カンファレンスセミファイナルではベンワーが所属するユタ・ジャズと対戦した)。2009-10シーズンはベスト5に選出。

個人成績

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ
  リーグリーダー

NBA

レギュラーシーズン

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1990–91 DEN 67 19 22.5 .413 .240 .857 1.8 3.1 .8 .1 14.1
1991–92 81 11 19.0 .421 .330 .870 1.4 2.4 .5 .0 10.3
1992–93 81 81 33.5 .450 .355 .935 2.8 4.2 1.0 .1 19.2
1993–94 80 78 32.7 .460 .316 .956* 2.1 4.5 1.0 .1 18.0
1994–95 73 43 28.5 .470 .387 .885 1.9 3.6 1.1 .1 16.0
1995–96 57 53 35.6 .434 .392 .930* 2.4 6.8 1.1 .1 19.2
1996–97 SAC 75 51 28.4 .445 .382 .846 1.6 2.5 .7 .1 13.7
1997–98 31 0 17.1 .377 .161 1.000 1.2 1.9 .5 .0 7.3
2000–01 VAN 41 0 11.9 .488 .286 .759 .6 1.9 .2 .0 6.5
通算 586 336 26.7 .442 .354 .905 1.9 3.5 .8 .1 14.6

プレーオフ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1994 DEN 12 12 28.3 .370 .324 .935 1.5 2.5 .4 .1 12.9
1995 3 2 25.3 .364 .167 1.000 1.7 1.7 .7 .0 13.3
通算 15 14 27.7 .369 .286 .956 1.5 2.3 .1 .1 13.0

アメリカ合衆国国歌の問題

試合開始前のアメリカ合衆国国歌斉唱の時に立ち上がらなかったことでも知られている(星条旗は抑圧や、専制政治の象徴とイスラム教徒に見られていた)。

1996年3月12日、NBAは彼を1試合出場停止にしたが、2日後にリーグと彼は妥協して国歌が演奏されている最中、イスラム教の選手がイスラムの祈りを立ったまますることができるようになった。

人物

ゲイリー・ペイトントラッシュトークの標的とされて、元の名前の「クリス・ジャクソン」を繰り返し囁かれたことがある。

トゥレット障害という珍しい病気から、非常に神経質な選手であり、シュートの際にボードやリングに当たらない真っ直ぐな弾道に拘ると言う練習方法でフリースロー成功率は高かった。

脚注

  1. ^ 1990 NBA Draft”. Basketball-reference.com. 2015年5月3日閲覧。
  2. ^ Shapiro, Mark (1998年6月19日). “Abdul-Rauf Leaves NBA For Turkey”. Chicago Tribune. http://articles.chicagotribune.com/1998-06-19/sports/9806190031_1_shareef-nasir-mahmoud-abdul-rauf-turkey 2015年4月22日閲覧。 
  3. ^ “Abdul-Rauf to return to Hannaryz”. The Japan Times. (2010年7月31日). http://www.japantimes.co.jp/sports/2010/07/31/basketball/bj-league/abdul-rauf-to-return-to-hannaryz/#.VTd_t_Dkf6g 2015年4月22日閲覧。 

外部リンク





固有名詞の分類

アメリカ合衆国の男子バスケットボール選手 ジェイソン・コリンズ  ジョー・デュマース  マクムード・アブドゥル=ラウーフ  マーカス・ハーリー  ジェイソン・クロッツ
デンバー・ナゲッツの選手 ヤクーバ・ディアワラ  ウスマン・シセ  マクムード・アブドゥル=ラウーフ  ケビン・ウィリス  ラファイエット・リーバー
サクラメント・キングスの選手 フランシスコ・ガルシア  ピート・チルカット  マクムード・アブドゥル=ラウーフ  ビル・ウェニントン  パトリック・ユーイング・ジュニア
バンクーバー・グリズリーズの選手 マイク・ビビー  ピート・チルカット  マクムード・アブドゥル=ラウーフ  デニス・スコット  バイロン・スコット
京都ハンナリーズの選手 早川大史  瀬戸山京介  マクムード・アブドゥル=ラウーフ  川畑隼人  ウェンデル・ホワイト

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「マクムード・アブドゥル=ラウーフ」の関連用語

マクムード・アブドゥル=ラウーフのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



マクムード・アブドゥル=ラウーフのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのマクムード・アブドゥル=ラウーフ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS