マオメット2世との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 14:31 UTC 版)
「コリントの包囲」の記事における「マオメット2世との違い」の解説
『マオメット2世』は15世紀オスマン帝国のメフメト2世によるヴェネツィア領ネグロポンテ包囲を舞台にしているが、『コリントの包囲』は同じメフメト2世によるモレアス専制公領のコリント包囲(1458年)を舞台にし、メフメト2世以外の登場人物の名前は変えられている。また男性主役は女声から男声のテノールになっている。 筋の大枠は変わっていないが、『マオメット2世』ではヒロインの自殺が最後のクライマックスになっているのに対し、『コリントの包囲』ではコリントが全滅・炎上する、より衝撃的な結末を迎える。 曲もほとんど『マオメット2世』の転用だが、とくに後半においてかなりの手が加わっている:7-9。第3幕で最後の戦いの前にイエロスがギリシアの旗を祝福する曲(Quel nuage sanglant)は新たに書きおろされた:100。第3幕の最後近くでパメラがハープ伴奏によって祈る曲(Juste ciel)は『マオメット2世』第1幕のアンナの祈りの曲(Giusto ciel)をここに移してきたものだが、より印象的になっている。 『マオメット2世』が失敗に終わったのに対し、『コリントの包囲』は成功したが、音楽的に後者が優れているとは必ずしも言えない:101。緊密な構成を特徴とする『マオメット2世』の音楽とくらべると『コリントの包囲』は単純化されている。
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