ポートステートコントロール:Port State Control (PSC)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 09:46 UTC 版)
「サブスタンダード船」の記事における「ポートステートコントロール:Port State Control (PSC)」の解説
中古売船後に日本から出港した放置座礁外国船のほとんどはPI保険に加入していなかった。PI保険に加入していても問題のある船舶との理由から海難後に保険会社が支払いを拒否したケースもあった。平成22年12月23日に宮崎市折生迫で座礁したベリーズ船籍浚渫船「豊栄」に対して改正船舶油濁損害賠償保障法で要求される保障契約証明書が北海道運輸局から発給されたが2014年1月現在も放置されている。これらの問題はポートステートコントロールが上記の問題及びサブスタンダード船問題に対して適切に対応していれば防止出来たケースもある。しかしながら過去の対応が甘かったのか、素人に対する説明不足のために、PSCの「ダブルスタンダード」として問題視されているようである。沿海区域又は/及び限定近海水域図のみしか運航できない日本船籍内航船が外国籍船となった時点でほぼ自動的にサブスタンダード船となる。サブスタンダード船であることを理由に保険会社が支払いを拒否すればPI加入している証明である保障契約証明書が発給されても意味をなさない。つまり放置されるリスクがある。ポートステートコントロール は放置座礁外国船及びサブスタンダード船問題改善のために中古売船されて出港する前に元日本船籍内航外国船を検査する必要がある。寄港国政府として外国船籍船を検査する権利は国際的に認められている。国際条約を満足しない元内航船を簡単に出港させて、船が座礁して放置されたら船が登録されている国や所有者が悪いと非難しても、船が放置された場所の地方自治体が困るだけである。座礁船の撤去費用を考えると国際航海に必要な最低限の装備にかかる費用は非常に小さい。しかしこの最低限のコストをかけないために管理・監督が甘いブラック・リストとして公表されている便宜置籍船国に中古船を登録するのである。結果としてポートステートコントロール が検査に来なかったり、検査を行っても検査が甘い場合には、サブスタンダード船の状態で出港して座礁し、放置されるのである。
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