ボストーク6号とは? わかりやすく解説

ボストーク6号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/16 05:19 UTC 版)

ボストーク6号

ボストーク6号(ボストーク6ごう、ロシア語: Восток-6)は、1963年に初めて女性が宇宙へ飛行を行ったソビエト連邦の宇宙ミッションである。

概要

1963年に発行された、ボストーク6号とテレシコワの記念切手

乗員はワレンチナ・テレシコワで、宇宙飛行中における女性の身体の反応データを集めるのが目的だった。

ボストーク6号は1963年6月16日午前9時29分52秒(UTC)、ボストークKロケットによってバイコヌール宇宙基地ガガーリン発射台から打ち上げられた。

他の宇宙飛行士と同じように、テレシコワは飛行記録をつけて写真を撮り、宇宙船を操縦した。その最中、テレシコワが撮影した日の出の写真は、後に大気中のエアロゾル層の調査に使用された。

2日前に打ち上げられたボストーク5号とはソビエト宇宙プログラムの合同事業として行われ、今回のミッションはもともと両方に女性が搭乗するはずだったが、ボストーク計画はボスホート計画に引き継がれることが決まったため、実現しなかった。ボストーク6号は、ボストーク3KA機の最後の飛行となった。

2004年、制御プログラムのエラーのため、宇宙船が軌道から下降すべき時に上昇してしまっていたことが明らかとなった。テレシコワは飛行の初日にその事態に気づき、コロリョフに報告した。そのミスは適切に直され、テレシコワは無事に生還できた。宇宙船の設計も担当したコロリョフの要請により、テレシコワはその後30年間にわたって事実を隠した。

後に明らかにしたところによると、テレシコワは宇宙船をうまく誘導できず、降下が始まる直前には通信も途絶えてしまった。管制センターは着陸完了から2時間もの間、テレシコワの位置を把握できなかった。救助隊がテレシコワをようやく発見した場所は、想定していた地点から数十キロメートルも離れていた[1]

着陸地点はアルタイ地方バエヴォ英語版西方の農場だった。パラシュートでの落下中に強い風が吹き、テレシコワはもう少しで湖に落下するところだった。再突入時のカプセルは、モスクワ近郊コロリョフにあるRKKエネルギア博物館に展示されている。

これはボストーク計画の最後の飛行となった。

メンバー

発射時刻、着陸時刻

脚注

  1. ^ “女性初の宇宙飛行から50年、ソ連崩壊で明らかになった苦難のミッション”. AFPBB News. (2013年6月17日). http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2950693/10905466?ctm_campaign=txt_topics 2013年9月16日閲覧。 

関連項目


ボストーク6号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 19:44 UTC 版)

ボストーク計画」の記事における「ボストーク6号」の解説

詳細は「ボストーク6号」を参照 ボストーク6号は、初め女性宇宙へ飛行行ったソビエト宇宙ミッションである。乗員ワレンチナ・テレシコワで、宇宙飛行中の女性の体の反応データ集めるのが目的だった。他の宇宙飛行士同じように、彼女は飛行記録をつけ、写真撮り宇宙船操縦した。彼女が撮影した宇宙の日の出の写真は後に大気中のエアロゾル層調査するのに使用された。2日前に打ち上げられボストーク5号とはソビエト宇宙プログラム合同事業として行われた今回のミッションは、もともと両方女性搭乗するはずだったが、ボストーク計画ボスホート計画引き継がれることが決まったため実現しなかった。ボストーク6号はボストーク3KA機の最後の飛行となった

※この「ボストーク6号」の解説は、「ボストーク計画」の解説の一部です。
「ボストーク6号」を含む「ボストーク計画」の記事については、「ボストーク計画」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ボストーク6号」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ボストーク6号」の関連用語

ボストーク6号のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ボストーク6号のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのボストーク6号 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのボストーク計画 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS