ホーニング

機械加工技術用語集

ホーニング

ホーニングは、円筒外周上に保持された数個の砥石によって、工作物の穴内面を仕上げ加工する方法であり、ホーン仕上げとも呼ばれる。
　 この砥石は円筒状の保持具より外向きに力が加えられており、工作物の穴内壁に押しつけられる。この部分をホーンといい、これを回転させながら往復運動させることにより、精密仕上げが行える。通常ホーニングは多量の研削液で冷却されながら、かつ通常の研削速度より大幅に遅い速度で砥石を動かして加工する。
　 ホーニングの特徴として、金属除去の速度は比較的速い割に、加工公差が小さく、真円度の高い仕上げが行えることが挙げられる。またホーニングを行うと加工面には細かな網状の筋が出来るが、この僅かな網目は金属が摺動する際潤滑油を保持するので、特に自動車のエンジンシリンダー内面の仕上げ加工に広く使用される加工である。
　 ホーニングはこのような内面仕上げが主であるが、円筒外面や平面の仕上げに使われることもある。
　 液体ホーニング（liquid honing）は、研磨剤の粒子と液体を混合させたものを、高圧の圧縮空気で工作物の表面に噴射することにより、研削とピーニング効果をねらった加工法のことで、表面仕上げ加工や下地加工、バリ取りなどに使用される。
　 砥石によるホーニングとはその原理も加工方法も異なるが、これは英語のhoning（ホーン加工）が元々は砥石で金属表面を磨く加工全般を指しているためである。

適している分野・使用事例

エンジンシリンダー内面の仕上げ。

※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成１６年度委託事業で構築したコンテンツです。