ペルポックはインド、インドシナ、マレイシア、インドネシアを経てニューギニアに分布しています。日本ではペルポックという名前がよく知られていますが、これはマレイシアやインドネシアの名前です。この木材は、ボルネオからの木材が日本市場に目立つようになった頃から少量ですが、一定して輸入されています。 ■木材 心材と辺材の色の差はあまりはっきりとはしていません。心材は一般的に桃色を帯びた淡灰褐色ないし淡褐色ですが、時間がたつと、褐色を帯びるようになります。辺材はどちらかといえば、白色です。この木材の特徴は、幅の広い柔組織の帯が横断面でみると、規則的な同心円状に配列していることです。このため、板目面をみると、丁度針葉樹の木材のように、年輪様の模様が出てきます。多分このことが、好まれて家具などに使われるのでしょう。木理は通直ないしやや交錯しています。木材はやや軽軟ないし重硬です。その気乾比重は0.39~0.64です。耐久性は低いです。 ■用途 比較的比重が低く、加工もし易く、取り扱いやすい木材なので、とくに強さや耐朽性が要求されるのでなければ、広い範囲の用途に使える木材といえます。日本では、主として家具用に使われています。 |