プロ入り後の登板間隔による影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:44 UTC 版)
「トミー・ジョン手術」の記事における「プロ入り後の登板間隔による影響」の解説
日本では2014年にダルビッシュ有が「中4日は絶対に短い。球数はほとんど関係ない。120球、140球投げさせてもらっても、中6日あれば靱帯の炎症もクリーンに取れます」と発言したことから、MLBで主流となっている中4日の先発ローテーションを主たる要因とするような報道がある。 しかし中4日の先発ローテーションはTJ手術が急増する以前の1980年代から機能してきたことや、「プロ入り後の作業負荷は発達途上の段階で生じた損傷を加速化させているに過ぎない」というASMIの研究から、この説を手術急増の要因とするのはアメリカでは少数意見となっている。 ただし、先発投手の負担軽減策として登板間隔を緩める動きはあり、実際に2011年にシカゴ・ホワイトソックスが一時的にリリーフ投手を減らして先発6人制のローテーションを試したことがあった。しかし前述のダルビッシュ自身も認めているように、恒常的に登板間隔を緩めるためには、ロースター枠増大で少なくとも1500万ドル以上のコストが増すことや、既に高額契約を結んでいる先発投手の費用対効果が悪化するなど様々な問題が生じることが挙げられている。選手編成側の意見としてはテキサス・レンジャーズGMのジョン・ダニエルズは「6人ローテーションが機能するためには投球のクオリティが上がることが条件になる。より質の高い28~29先発か、それより少し落ちた34先発か、どちらを選ぶかの問題だ。そして今の時点では、質が高くなると自信を持って言える人はいないんじゃないかな」と語っている。
※この「プロ入り後の登板間隔による影響」の解説は、「トミー・ジョン手術」の解説の一部です。
「プロ入り後の登板間隔による影響」を含む「トミー・ジョン手術」の記事については、「トミー・ジョン手術」の概要を参照ください。
- プロ入り後の登板間隔による影響のページへのリンク