プロセスステップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:40 UTC 版)
以下は、自己整合ゲートを作るステップである。 これらのステップはフェデリコ・ファジンによって最初に作られ、最初の商業用集積回路Fairchild 3708の製造のために1968年にフェアチャイルドセミコンダクターで発展したシリコンゲート技術プロセスで用いられた。 1. トランジスタが形成される所で電界酸化物上のウェルがエッチングされる。エッチングによりMOSトランジスタのソース/ドレイン領域、ゲート領域が定義される。 2. ドライ熱酸化プロセスを使って、シリコンウェハ上にゲート酸化物(SiO2)の層(5-200 nm)を成長させる。 3. 化学気相堆積(CVD)プロセスを使って、ゲート酸化物のトップにポリシリコン層を成長させる。 4. ポリシリコンのトップにフォトレジスト層を塗布する。 5. フォトレジストのトップにマスクを置き、UV光に晒す。マスクが保護していない領域では、フォトレジスト層が壊される。 6. フォトレジストを特殊な現像液に晒す。UV光によって壊されたフォトレジストが除去される。 7. フォトレジストで保護されていないポリシリコンとゲート酸化物を、緩衝化したイオンエッチングプロセスで除去する。これは通常、フッ化水素酸を含む酸溶液である。 8. フォトレジストの残りをシリコンウェハーからはがし取る。この段階では、ゲート酸化物上と電界酸化物上にポリシリコンがあるウェハーが存在する。 9. 薄い酸化物をエッチング除去し、ポリシリコンゲートによって保護されているゲート領域を除いてトランジスタのソース/ドレイン領域を晒す。 10. 通常のドーピングプロセスまたはイオン注入と呼ばれるプロセスを使って、ソース/ドレインとポリシリコンをドープする。シリコンゲートの下の薄い酸化物はドーピングプロセスのマスクとして作用する。これはゲートを自己整合(セルフアライメント)するステップである。ソースとドレイン領域は(すでに位置している)ゲートで自動的に正しくアライン(位置合わせ)されている。 11. ウェハーを高温炉(>800 °C または 1,500 °F)でアニールする。これはドーパントを結晶構造へさらに拡散しせ、ソース/ドレイン領域を作り、ゲートのわずかに下へドーパントを拡散させる。 12. 晒された領域を保護するためにプロセスは二酸化ケイ素の気相堆積を続け、プロセスを完了するたみの残りの全てのステップを続ける。
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