ブレイディヴェーグ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/08 07:30 UTC 版)
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この記事は現役競走馬を扱っています。
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ブレイディヴェーグ | |||||||||
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エリザベス女王杯(GI)優勝時(2023年11月12日)
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欧字表記 | Brede Weg[1] | ||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||
性別 | 牝[1] | ||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||
生誕 | 2020年4月11日(5歳)[1] | ||||||||
父 | ロードカナロア[1] | ||||||||
母 | インナーアージ[1] | ||||||||
母の父 | ディープインパクト[1] | ||||||||
生国 | ![]() |
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生産者 | ノーザンファーム[1] | ||||||||
馬主 | (有)サンデーレーシング[1] | ||||||||
調教師 | 宮田敬介(美浦)[1] | ||||||||
競走成績 | |||||||||
生涯成績 | 9戦4勝[1] 中央:8戦4勝 海外:1戦0勝 |
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獲得賞金 | 2億6792万7200円 中央:2億6007万6000円[1] UAE:5万米ドル[2] (2025年4月5日現在) |
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WBRR | L115 / 2023年[3] M115 / 2024年[4] |
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ブレイディヴェーグ(欧字名:Brede Weg、2020年4月11日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2023年のエリザベス女王杯、2024年の府中牝馬ステークス。
経歴
2022年(2歳)
2022年8月21日の新潟競馬場で行われた新馬戦(芝1800メートル)で初出走、1番人気に推されたが、2番人気のロードプレイヤーにアタマ差で2着に敗れた[6]。この競走後に骨折が判明し、美浦トレーニングセンター内での手術後に放牧に送られている[7]。
2023年(3歳)
年が明けた2023年2月11日の東京競馬場で復帰、芝1800メートルの未勝利戦において、単勝オッズ1.2倍の断然1番人気に推されていた。クリストフ・ルメール鞍上のもと好位につけて道中を進めたブレイディヴェーグは、直線で抜け出し、2着のオーヴァルブルームに6馬身差をつける圧勝で初勝利を挙げた[8]。しかし、未勝利戦の後に再び骨折が判明、クラシックシーズンを棒に振った[9]。
その後6月25日の東京での1勝クラスでも勝利を挙げ、9月17日にローズステークス(阪神・GII・芝1800メートル)で重賞初挑戦を迎えた。1番人気に支持されていたブレイディヴェーグであったが、スタートで半馬身出遅れて後方からの競馬となり、直線で3ハロン32秒9と出走馬中最速のタイムで追い上げるが、マスクトディーヴァに届かず2着に終わった[10]。秋華賞への優先出走権を手に入れたものの、歩様が硬く、疲れが見えたことから秋華賞を回避、休養を挟んでエリザベス女王杯を目指すこととなった[11]。
11月12日の京都競馬場で行われたエリザベス女王杯(GI・芝2200メートル)において、ブレイディヴェーグは重賞未勝利ながらも、前年の勝者ジェラルディーナらを抑えて1番人気に推された。陣営が懸念していた通りスタートは上手くなかったが、ルメールはブレイディヴェーグを好位に導くことに成功し、ハーパーの後ろにつけて道中を進めていった。そのまま直線に向いたブレイディヴェーグは加速し、逃げていたアートハウスを残り100メートルのところで捕らえ、2着ルージュエヴァイユを3/4馬身差抑えてゴールに飛び込んだ。キャリア5戦目での古馬GI勝利はイクイノックスと並ぶJRAレコード記録であった[9][12]。
2024年(4歳)
当初は3月のドバイターフより始動する予定だったが、右後肢飛節の腫れのため、回避[13]。その後は8月の新潟記念に合わせて調整が進められたが、今度はトモに軽度の筋肉痛が見られたため、大事をとって出走を取りやめた[14]。
10月14日の府中牝馬ステークスで、約11か月ぶりにレースに復帰。道中は中団の後方に構え、直線残り400メートル地点で外に出してスパート。10番人気シンティレーションの追撃を振り切り、復帰戦を勝利で飾った[15][16]。なお優先出走権を得たエリザベス女王杯は回避し、翌週のマイルチャンピオンシップに向かうことになった。
競走成績
以下の内容は、JBISサーチ[17]、netkeiba.com[18]、Racing Post[19]およびエミレーツ競馬協会[20]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2022. 8.21 | 新潟 | 2歳新馬 | 芝1800m(稍) | 13 | 4 | 4 | 2.2 (1人) | 2着 | 1:50.2(32.3) | 0.0 | 福永祐一 | 54 | ロードプレイヤー | 464 | |
2023. 2.11 | 東京 | 3歳未勝利 | 芝1800m(稍) | 16 | 5 | 10 | 1.2 (1人) | 1着 | 1:48.1(33.3) | -1.0 | C.ルメール | 54 | (オーヴァルブルーム) | 462 | |
6.25 | 東京 | 3歳上1勝クラス | 芝2000m(良) | 11 | 7 | 8 | 1.4 (1人) | 1着 | 1:57.9(33.6) | -0.5 | 戸崎圭太 | 53 | (マイネルケレリウス) | 466 | |
9.17 | 阪神 | ローズS | GII | 芝1800m(良) | 17 | 3 | 5 | 2.1 (1人) | 2着 | 1:43.2(32.9) | 0.2 | C.ルメール | 54 | マスクトディーヴァ | 460 |
11.12 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 芝2200m(良) | 15 | 1 | 1 | 2.4 (1人) | 1着 | 2:12.6(34.4) | -0.1 | C.ルメール | 54 | (ルージュエヴァイユ) | 460 |
2024.10.14 | 東京 | 府中牝馬S | GII | 芝1800m(良) | 15 | 3 | 5 | 3.6 (2人) | 1着 | 1:44.7(32.8) | -0.2 | C.ルメール | 57 | (シンティレーション) | 472 |
11.17 | 京都 | マイルCS | GI | 芝1600m(良) | 17 | 1 | 2 | 3.7 (1人) | 4着 | 1:32.4(34.1) | 0.4 | C.ルメール | 56 | ソウルラッシュ | 468 |
2025. 2. 9 | 東京 | 東京新聞杯 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 4 | 7 | 2.6 (1人) | 4着 | 1:32.8(33.6) | 0.2 | C.ルメール | 56 | ウォーターリヒト | 482 |
4. 5 | メイダン | ドバイターフ | G1 | 芝1800m(Gd)[注 1] | 11 | 4 | 10 | 12.4 (3人) | 7着 | 1:46.38 | 0.54 | C.ルメール | 55 | Soul Rush | 計不 |
6. 8 | 東京 | 安田記念 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 18 | 9.4 (4人) | 4着 | 1:33.0(34.1) | 0.3 | 戸崎圭太 | 56 | ジャンタルマンタル | 470 |
- 海外の競走の「枠番」欄にはゲート番を記載
- 競走成績は2025年6月8日現在
血統表
ブレイディヴェーグの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | キングマンボ系 |
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父
ロードカナロア 鹿毛 2008 北海道新ひだか町 |
父の父
キングカメハメハ鹿毛 2001 |
Kingmambo | Mr.Prospector | |
Miesque | ||||
*マンファス | *ラストタイクーン | |||
Pilot Bird | ||||
父の母
レディブラッサム鹿毛 1996 |
Storm Cat | Storm Bird | ||
Terlingua | ||||
*サラトガデュー | Cormorant | |||
Super Luna | ||||
母
インナーアージ 鹿毛 2011 北海道安平町 |
ディープインパクト 鹿毛 2002 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
*ウインドインハーヘア | Alzao | |||
Burghclere | ||||
母の母
*ミュージカルウェイ栗毛 2002 |
Gold Away | Goldneyev | ||
Blushing Away | ||||
Mulika | Procida | |||
Gazelia | ||||
母系(F-No.) | (FN:2-s) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Mr.Prospector 5×4=9.38%、Nureyev 5×5=6.25% | |||
出典 |
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ブレイディヴェーグ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月12日閲覧。
- ^ “2025ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版)”. 2025年4月6日閲覧。
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月25日閲覧。
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2025年1月22日閲覧。
- ^ “競走馬情報 JRA”. 日本中央競馬会. 2023年11月12日閲覧。
- ^ “【新潟5R新馬戦結果】ロードプレイヤーが人気2頭の追い比べを制す”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. (2022年8月21日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “【POG】砂の超良血メイデンタワーは9・25中山ダート1200mでデビュー(美浦発)”. デイリースポーツ (2022年8月27日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “骨折明けの良血ブレイディヴェーグ断然人気に応え初勝利、ルメール「能力を見せたね」/東京6R”. 日刊スポーツ (2023年2月11日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ a b 玉木宏征, 坂本達洋 (2023年11月13日). “【エリザベス女王杯】3歳ブレイディヴェーグが新女王 GⅠ3連勝ルメール騎手「まだ伸びしろはある」”. サンスポZBAT!. サンケイスポーツ. 2023年11月13日閲覧。
- ^ “【ローズS】ブレイディヴェーグ 上がり最速32秒9も2着 宮田師「1番人気で勝てなかったのは残念」”. スポニチ競馬. スポーツニッポン (2023年9月18日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “ローズS2着ブレイディヴェーグ、秋華賞を回避してエリザベス女王杯へ 疲れと間隔を考慮”. スポニチ競馬. スポーツニッポン (2023年9月20日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ 玉木宏征, 坂本達洋 (2023年11月13日). “【エリザベス女王杯】3歳馬ブレイディヴェーグが最少キャリアタイ5戦目で古馬G1制覇 ルメール騎手も興奮「まだ伸びしろがある」”. 馬トク報知. スポーツ報知. 2023年11月13日閲覧。
- ^ 「【注目馬動向】ブレイディヴェーグが右後肢飛節の腫れのためドバイ・ターフを回避」『netkeiba』2024年3月3日。2024年10月14日閲覧。
- ^ 「【注目馬動向】23年エリザベス女王杯覇者ブレイディヴェーグが新潟記念を回避」『netkeiba』2024年8月15日。2024年10月14日閲覧。
- ^ 「【府中牝馬S】長期休養明けのブレイディヴェーグが快勝 ルメール「能力はチェルヴィニアと同じくらい」」『デイリースポーツ』2024年10月14日。2024年10月14日閲覧。
- ^ 「【府中牝馬S結果】GI馬ブレイディヴェーグが完勝! 11か月ぶりの復帰戦飾る」『netkeiba』2024年10月14日。2024年10月14日閲覧。
- ^ “全競走成績|競走成績|ブレイディヴェーグ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月12日閲覧。
- ^ “ブレイディヴェーグ (Brede Weg)の競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年11月12日閲覧。
- ^ “Brede Weg | Race Record & Form | Racing Post”. racingpost.com. 2025年4月6日閲覧。
- ^ “Emirates Racing Authority”. emiratesracing.com. エミレーツ競馬協会. 2025年4月6日閲覧。
- ^ “Results|Emirates Racing Authority”. emiratesracing.com. エミレーツ競馬協会. 2025年4月5日閲覧。
- ^ “レース結果:2025年ドバイターフ 海外競馬発売 JRA”. jra.go.jp. 日本中央競馬会. 2025年4月5日閲覧。
- ^ a b “血統情報:5代血統表|ブレイディヴェーグ”. JBISサーチ(JBIS-Search). 日本軽種馬協会. 2023年11月12日閲覧。
外部リンク
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