フクリンアミジ Dilophus okamurae Dawson
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からだはやや硬いセルロイド質の平らな紐状で,叉状に数回分岐し,扇形に広がる。先端は丸く,わずかに凹む。その部分を顕微鏡で観察すると,大きい一つの生長点細胞が見える。皮層には1層の小さい細胞列,髄層には1層の巨大な細胞列が見られる。この特長はアミジグサ属と一致している。サナダグサ属では表層細胞列は2層である(サナダグサ参照)。生体のフクリンアミジの辺縁部はやや厚くなっているが,この部分を切片にしてみると,髄層細胞が辺縁部で多層になっていることがわかる。この特徴はアミジグサ属とニセアミジ属を分かつ大きな特徴である。付着器は糸状で,礫や岩に着生する。生体は黄土色~褐色,老成すると濃褐色である。日中,盛んに光合成を行っている海中の生体は,明るい青緑の蛍光色を発し,とても美しい。押し葉標本は台紙によくつかない。
長さ:5~20cm
固有名詞の分類
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