フェロキシダーゼ活性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/12 09:08 UTC 版)
真核生物フェリチンのH型およびM型サブユニット並びに真性細菌や古細菌のフェリチンのサブユニット(一般にH型サブユニットのみ)はフェロキシダーゼ活性を有する。フェロキシダーゼ活性とは、第二鉄(Fe2+)を第三鉄(Fe3+)に変換する酵素活性である。この活性は、第三鉄と過酸化水素によるフェントン反応を抑制する。フェントン反応は細胞に有害なヒドロキシラジカルを生成し、その抑制は生物の生死に関わる。 フェロキシダーゼ活性の活性部位は各H型サブユニットの第二鉄結合部位である。フェロキシダーゼ活性中心は第二鉄を第三鉄に酸化し、生成物の第三鉄はそこで準安定状態に保たれる。サブユニットが新しい第二鉄に出会うと第三鉄は第二鉄に置換される。この仕組みは全ての生物のH型サブユニットで共通してみられる。L型サブユニットはフェロキシダーゼ活性を持たない。フェリチンを横断する電子伝達を担う可能性が指摘されている。
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