フェラーリ・599XX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/01 02:23 UTC 版)
フェラーリ・599XX/ 599XX EVO Ferrari 599XX/ 599XX EVO |
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599XX
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599XX
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599XX EVO
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概要 | |
製造国 | ![]() |
販売期間 | 2009年 - 2013年 |
ボディ | |
乗車定員 | 2人 |
ボディタイプ | 2ドア クーペ |
駆動方式 | FR |
パワートレイン | |
エンジン | Tipo F140C型 5,998cc V型12気筒DOHC |
最高出力 | 537kW(730PS)/9,000rpm |
最大トルク | 686Nm(70kgfm)/6,500rpm |
変速機 | 6速セミAT(F1マチック) |
サスペンション | |
前後:ダブルウィッシュボーン | |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,750mm |
全長 | 4,787mm |
全幅 | 1,972mm |
全高 | 1,283mm |
車両重量 | 1,345kg(乾燥重量) 1,450kg |
系譜 | |
先代 | フェラーリ・FXX |
後継 | フェラーリ・FXX K |
599XXは、イタリアのフェラーリが599GTBフィオラノをベースに開発したサーキット走行専用車である。レースへの参加や公道走行はできない。フェラーリにとっての技術実験車の役割も担う。
概要
599XX
FXXのニューモデル開発プログラムと並行して行われる「599XXプログラム」専用のマシンで、2009年に599GTBフィオラノをベースとしてジュネーブ・ショーで発表された。日本では、「フェラーリ・フェスティバル・ジャパン2009」の会場である富士スピードウェイのパドックに作られた専用のテントで、「FXX」のオーナーをはじめとした限られたオーナーのみに公開された。
2010年から599XXプログラムがスタートし、カスタマーはFXX同様フェラーリのコルセ・クリエンティ部門によるフルサポートプログラムを受けられ、バーチャルレースエンジニア(車両パフォーマンスインデックス)と呼ばれる、車両パフォーマンスをリアルタイムで表示する計器(データロガー)でデータを抽出される。
599XX EVO
2011年11月にムジェロ・サーキットで行われた「フィナーリ・モンディアーリ」で、進化版の「599XXエボリューション・パッケージ」が、限られた顧客向けのシークレット・プレビューにて公開され、12月に開催された「ボローニャ・モーターショー」で一般公開された。
その後2012年3月に鈴鹿サーキットで開催された「フェラーリ・レーシング・デイズ・鈴鹿2012」において世界初の公開走行が行われた。
空力や排気系などを中心にモディファイを受け、電動可変式リヤウイングなど多数のエアロデバイスが付けられた。なお同バージョンは、既存のモデルへのレトロフィットが提供されるほか、新規での生産も行われると発表されている。
特徴・機構
ボディはアルミニウム製スペースフレームを基本構造とし、軽量化と剛性の確保のためCFRP(カーボン素材)が使われた。リヤセクションCピラーには、F1マシンではお馴染みのカナードが設けられた。左右の元テールライト部は、アンダーボディを通過するエアを2個のファンによって強制的に排出させるため、筒状のエアアウトレットになっている。
走行中に変化する車体の姿勢に応じて不安定になる空力性能だが、アンダーボディを通過したエアを2個のテールライト部、ディフューザー部から排出させ、常に最適量のダウンフォースを得る、ACTIFLOW(アクティフロー)というシステムを実現している。このギミックは599XXが初搭載になる。
599GTBフィオラノの排気量設定はそのままに、構成部品のチューニングによって700PS/9,000rpmという高回転での高出力を生み出す5,999ccの65度V型12気筒DOHCエンジンを搭載。FXX比では100馬力低い。トランスミッションは、599GTBフィオラノのF1スーパーファストをベースに改良され、最短で60m秒でギアチェンジを行なうことができる。
タイヤはミシュラン製のレーシングスリックタイヤを装着している。ホイールとタイヤはフロントが11J×19+29/67R19、リヤが11J×19+31/71R19に設定されている。ブレーキディスクとホイールリムの一部は、F1マシンにも使用されたドーナツカバーで覆われている。
ルーフはカーボン製。メーター類はデジタル式。ダッシュボードパネルやセンターコンソールパネルはすべてカーボン製。ウインドウはスライド式。ドアミラーもカーボン製でステーは1本になっている。ブレーキはCCM(カーボン・セラミック・ディスク)とカーボン素材を導入した小型キャリパーが組み合わされる。サイドブレーキは装備されていない。
サーキット・タイム
フェラーリのホームコースであるフィオラノサーキットでは、1分17秒というラップタイムをマークする。 これはFXXよりも1秒速く、FXX エボルツィオーネにあと1秒というラップタイムであった。 ニュルブルクリンクのラップタイムは6分58秒16。
外部リンク
フェラーリ ロードカータイムライン 2000年代-<- Previous | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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タイプ | 2000年代 | 2010年代 | 2020年代 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | |||||||||||||||||||
FR | V12 | 550マラネロ | 575Mマラネロ | 599GTBフィオラノ | F12ベルリネッタ | 812スーパーファスト | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
4シーター | 456M GT | 612スカリエッティ | GTC4ルッソT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
V8/コンバーチブル | カリフォルニア | カリフォルニアT | ポルトフィーノ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
V8/クーペ | ローマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MR | V8 | 360モデナ | F430 | 458イタリア | 488GTB | F8トリブート | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
4WD/4シーター | FF | GTC4ルッソ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プラグインハイブリッド V8 | SF90ストラダーレ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プラグインハイブリッド V6 | 296GTB | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
スペチアーレ | エンツォフェラーリ | ラ フェラーリ/アペルタ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
XXプログラム | FXX/Evo | 599XX/Evo | FXX K/Evo | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4ドア4シーター | プロサングエ |
フェラーリ・599XX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 05:51 UTC 版)
「ファン・カー」の記事における「フェラーリ・599XX」の解説
フェラーリ・599GTBフィオラノの実験的プログラムとして、フェラーリが開発したサーキット走行専用車。トランクルーム内に「ACTIFLOW(アクティフロウ)」と呼ばれる2基のファン装置を搭載し、元テールランプ部分のアウトレットから気流を排出する。
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固有名詞の分類
フェラーリの車種 |
フェラーリ・250TR フェラーリ・365P フェラーリ・599XX フェラーリ・348 フェラーリ・P |
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